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「絶滅寸前」? いえいえ、いいのが「生き残って」いるんです 走りのいい日本のセダン5選

 SUVの台頭によって近年、人気が下火になってきている日本のセダン。しかし、「3ボックス」とも呼ばれる4ドアセダンは、今もクルマの定番であり、走りと実用性とのバランスのよさなどが魅力のボディタイプといえる。

 今回ここでは「走りのいい日本のセダン」5台をピックアップ、清水草一氏にトップ5を選んでいただいた!

※本稿は2022年8月のものです。諸元の[ ]内はモーター最高出力、燃費はWLTCモードの数値です
文/清水草一、写真/ベストカー編集部 ほか
初出/ベストカー2022年9月10日号

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■まだまだ魅力的な日本のセダンたち

レクサス IS(480万〜642万円)…全長4710×全幅1840×全高1435mm、3.5L/318ps、燃費10.7km/L(IS350 Fスポーツ)。2020年11月のマイチェンで大幅改良を実施。ボディの強化や足回りが見直されて、走りが大きく進化している

 なにしろ国産セダンの絶対数が凄く減ってる印象だったので、「トップ5を選出」というテーマを聞いて、「5台くらいしかないんじゃ……?」と思ったんだけど、もうちょっと残ってたんだね。よかった。

 走りのいい国産セダン、1位はレクサス ISだ。

 このクルマのシャシー性能には本当に驚いた。ボディも足回りも「しっかり、しっとり」とでも言うのでしょうか?

 ただしっかりしてるだけじゃなく、しっとりしなやかに力をいなす感覚まである。

 日本刀は外側は硬く、内側はしなやかな構造になっているけれど、そんな感じ。

 レクサスISに乗ると、ダイレクト感がぜんぜんないハイブリッドでも、シャシーだけでとってもスポーティに気持ちよく走れる!

 メルセデスCクラスやBMW3シリーズ、アウディA4にも、ここまでのシャシー性能はないんじゃないだろうか。

 2年前のビッグマイチェンでスタイリングもすごく魅力的になったし、言うことナス! お値段が張るだけのことはある。

 第2位はスバルのWRX S4ね。

 まさか2.4LボクサーターボとSPT(スバルパフォーマンストランスミッション)がこれほどイイとは! シャシーもしっかりしてるし、乗ればほとんど無敵。

 さすがに乗り心地は固いけど、電子制御ショックアブソーバーを「コンフォート」モードに設定すれば、まぁ大丈夫だ。

 SUVっぽい見た目はなんだかちょっとチグハグだけど、それもスバルっぽいってことでポジティブ評価。

 スカイライン400R(日産)の3位は、ひたすらエンジンを評価してのものです。このエンジンはもの凄くイイ!

 アクセルを踏み込んだ時の「ズゴーン」というターボの効きは、かつてのドッカンターボを彷彿とさせるものがある。

日産 スカイライン400R(562万5400円)…全長4810×全幅1820×全高1440mm、3.0Lターボ/405ps、燃費10.0km/L(400R)。アクセルを踏み込んだ時のターボの伸びが素晴らしい

 実際にはドッカンじゃなく、ちゃんと低い回転からターボが効いてるんだけど、伸びがスバラシイのでそう感じるんだよね。

 インテリジェントダイナミックサスペンション(電子制御ショックアブソーバー)のおかげで、乗り心地もスバラシイ。

 ただ、曲がるのが楽しいって感じでもない。よって3位。

 4位はカローラセダン(トヨタ)だ。

 今時これだけコンパクトなセダンって、ほかにないでしょ。シャシーがTNGAだから走りもイイ。

 パワーユニットは「まぁ普通」なラインナップだけど、とにかくシャシーがしっかりしてる。カッコも悪くない。

 総合的に見て、とってもコスパが高いんだよ。

 カローラセダンでボディカラーが黒だと、古典的な走り屋に見えて威嚇力もあるよね!

 そして5位はアコード(ホンダ)です。

 乗るとビックリするくらいいいクルマで、走りに関してどこにも欠点がない。刺激はないけど、全部ちゃんとしてるし、全部いい。

 全部いいけど突出したものがないからまるで売れてない。

 だけれど、いいクルマであることは確かだ。さすが、世界のベストセラーセダン!

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