グラフィックスカードの多くは大型化の一途を辿っていますが、PCケース上制約から高性能なロープロファイルを探している人もいると思います。そこで、今回はロープロファイルに対応した高性能なおすすめグラフィックスカードを中心に紹介していきたいと思います。
ロープロファイルグラフィックスカードとは?
ロープロファイルグラフィックスカードについては横幅に制約のある小型PCでの利用を想定しており一般的なフルサイズグラフィックスカードに比べると性能が劣ります。
ロープロファイル・グラフィックスカードのサイズについては長さと幅に制約が設けられています。まず、長さについては2つの規格が存在し、MD1ロープロファイルが最大119.91mm、MD2ロープロファイルが167.64mmまでになっています。
幅についてはMD1/MD2共に80mmと決まっておりフルサイズブラケットの120mmより幅が狭くなっています。
高さについては基本的には1スロットのみが一般的ですが、稀に高さが2スロットのロープロファイルグラフィックスカードも存在しています。
ロープロでおすすめはレイトレーシングにも対応する『Radeon RX 6400』
Radeon RX 6400の長所
- シングルスロットかつロープロファイルの中で唯一のレイトレーシング対応
- シングルスロットかつロープロファイルの中で最も高い
- 価格は2万円前半とお手ごろ
Radeon RX 6400の短所
- PCIe Gen 4.0対応マザーボードでないとパフォーマンスは20%低下
- ハードウェアデコード・エンコーダーは非搭載
ロープロファイルグラフィックカードの中で最も最強で多くの方にオススメ出来るのがAMD Radeon RX 6400です。
このRadeon RX 6400ではAMDの最新アーキテクチャーであるRDNA2を採用し、レイトレーシングにも対応している他、性能面ではGeForce GTX 1650と同等レベルに位置しておりApex LegendsなどeSports系タイトルであれば中画質設定では100fpsを超えるフレームレートでプレイする事が可能です。
ただ、このRadeon RX 6400ではPCIe Gen 4.0に対応したマザーボードでないと最大性能を出せず、PCIe Gen 3.0で利用すると性能は20%ほど低下してしまうようです。
ハードウェアを使った動画のデコード、エンコード機能もRadeon RX 6400には搭載されていないため、動画配信を行いたいまたは非力なCPUを使っているため動画再生支援のために導入をしたいという方は避けた方が良いです。
ロープロのロングセラー『GeForce RTX 1650 (GDDR6)』
GeForce GTX 1650の長所
- Radeon RX 6400に近い性能
- NVencなどハードウェアエンコード・デコーダー搭載
GeForce GTX 1650の短所
- デュアルスロット
- 価格が2.7万円~3万円前後と高め
NVIDIAのGeForce GTX 1650は2019年に発売がされたグラフィックカードで既に発売から3年が経過しています。ただ、性能面では2022年に発売がされたRadeon RX 6400と同等レベルでドライバーの最適化具合ではRadeon RX 6400を超えるような性能も見せます。
GTX 1650にはNVencと呼ばれるハードウェアエンコーダー・デコーダーを搭載しているためゲーム時のパフォーマンスは若干落ちますがCPUに大きな負荷を掛けずに動画配信などが可能となっています。また、PCIe Gen 3までしか対応していないマザーボードでも性能が落ちる事が無いため、PCIe Gen 3対応のマザーボードを持っている人はRadeon RX 6400よりGTX 1650の方が高いパフォーマンスが得られます。
ただ、このGTX 1650はロープロファイルに収まる幅ではありますが、高さはデュアルスロットとなっており価格も2.7万円から3万円とかなり高く、少し手を伸ばせばRTX 3050が買えてしまうコストパフォーマンスの悪さが大きな短所となっています。
ロープロGPU最強だけどクセが強い『NVIDIA RTX A2000』
RTX A2000の長所
- GeForce RTX 3060と同じGA106 GPUを採用
- ロープロファイルGPUの中では最も高性能
- GDDR6を6GB、192-bitバス幅で搭載
- レイトレーシングとDLSSに対応
RTX A2000の短所
- 6万円を超える価格で非常に高い
- デュアルスロット
NVIDIA RTX A2000はワークステーション向けのグラフィックスカードですが、中身はGeForce RTX 3060と同じGA106 GPUを採用しているためゲーミング性能においても高いパフォーマンスを発揮します。
実際に、海外のYoutuberではこのGPUを使ってCyberpunk 2077を1080p中画質でプレイしていますが、レイトレーシングとDLSSをオンにすれば60fps近いフレームレートでプレイが可能との事です。
Radeon RX 6400との比較ではBF Vでは1.4倍、Cyberpunk2077(レイトレOFF)では約1.6倍、GTA Vでは1.5倍と圧倒的な性能を見せつけています。
ただし、このRTX A2000はワークステーション向けグラフィックスカードという事で価格は6万円もします。
ロープロファイルグラフィックカードに関しては最近は小型PCケースでもフルサイズのグラフィックスカードが入るという事でラインアップは減る一方で対応モデルは限られていますが、現時点ではPCIe Gen 4に対応できるのであればRadeon RX 6400、PCIe Gen 3まで対応や動画配信も考えている場合はGeForce GTX 1650がオススメと言えます。
ロープロファイルでとにかく高いパフォーマンスが欲しいという場合はRTX A2000と言う選択肢もありますが、価格が6万円とあまりにも高いのでお勧めは出来ませんが、変態PCを作りたい方には良いかもしれません。
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