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旅行体験に基づく小説「深夜特急」などで知られる作家には、ずっと気になっていた旅人がいた。第2次世界大戦中の1943年から、足かけ8年にわたってチベット仏教の蒙古人修行僧になりすまし、「密偵」として中国大陸の奥深くまで潜入した西川一三(かずみ)である。彼を描いた長編ノンフィクション「天路…