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 10月になり、過ごしやすい季節になりましたね。過ごしやすい季節になると車中泊で旅に出ようと考える方も多いのではないでしょうか。

 車中泊に出かける人々が増えると同時に増加するのが、トラブルやマナー違反です。今回は、車中泊のトラブルやマナー違反の代表例を5つ紹介するとともに、場所によって異なるルールやマナーをまとめました。車中泊に出かける方はぜひ読んでいただければと思います。

文/齋藤優太
写真/Adobe Stock(トップ画像=Britoca@Adobe Stock)

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■よくある車中泊のトラブルやマナー違反5選!

 車中泊のトラブルやマナー違反は数多くありますが、そのなかでも代表的なものを5つ紹介します。

1:ゴミの投棄

 ゴミをその場に投棄したり、処理できない不要品を置き去りにしたりすることがないようにしましょう。車中泊に限らず、公共の場所を利用するときには、ごみはゴミ箱へ捨て、生活ゴミや粗大ゴミなどは持ち帰って処理するのが基本です。

2:炊事や洗濯などを公共の駐車場で行う

 公共の駐車場のトイレで炊事や洗濯などをするのは禁止されています。炊事や洗濯などをしたい場合は、RVパークなどの施設を利用しましょう。また、公共の駐車場のトイレの備品(トイレットペーパーなど)を持ち出すことも禁止です。

3:駐車場の占有

 短時間であっても、イスやテーブル、オーニングを広げるなど、駐車場を占有する行為はやめましょう。車外にイスやテーブルなど出して休憩したい場合は、RVパークやオートキャンプ場など、利用が許可されている場所で行うようにしてください。

4:光や音漏れ(騒音)

 光や音漏れ(騒音)は、車中泊をしている周囲の人の迷惑となります。車中泊をしている人のなかには、ゆっくり静かに休みたい方もいるため、各施設の消灯時間を守りましょう。

5:火気の使用

 火気の使用は、施設によってルールが異なるため、各施設のルールに従うようにしてください。

 上記の他にも、許可なく電源を使ったり、アイドリングし続けていたりするなど、さまざまなトラブルやマナー違反があります。

 では、車中泊をするときに訪れることがある場所のルールやマナーはどのようになっているのでしょうか。

■場所によって異なるマナー

SA・PAの駐車場や道の駅、RVパークなど、過ごす場所によってルールは微妙に違ったりする。滞在の仕方によって気をつけるべきポイントを事前に知っておこう(kazu8@Adobe Stock)

 クルマで出かけるとき訪れるSA・PAなどの公共の駐車場、道の駅、RVパークのマナーについて紹介します。

●公共の駐車場におけるマナー

SA・PAや道の駅などでは、短時間の休憩や仮眠はとってかまわないが、車中泊はできない。また、車外にイスやテーブルを広げるのもNGだ(xiaosan@Adobe Stock)

 一般社団法人RV協会が呼びかけている公共の駐車場(SA・PAなど)におけるマナーは次の10項目です。

・長期滞在しない(SA・PAや道の駅などは車中泊施設ではありません。短時間の休憩や仮眠はOKです)

・キャンプ行為を行わない(公共の駐車場はキャンプ場ではないため、イスやテーブルを広げないようにしましょう)

・許可なく公共の電源を使用しない(公共の電源は許可なく使用しないようにしましょう)

・ゴミの不当投棄はしない(ごみは基本的に持ち帰って処理しましょう)

・トイレの処理は控える(公共の駐車場でカセットトイレやポータブルトイレの処理をするのは控えましょう)

・グレータンクの排水は行わない(生活排水用をその場で垂れ流したり、側溝に流したりしないようにしましょう)

・発電機の使用には注意を払う(時と場合を考慮して周囲の迷惑にならないようにしましょう)

・オフ会の待ち合わせは慎重に(駐車場を占拠しているように誤解されないように気を付けましょう)

・車椅子マークの所に駐車しない(車椅子ユーザーなど必要としている方のために空けておきましょう)

・無駄なアイドリングをしない(大気汚染や騒音などの問題があるためエンジンを止めましょう)

●道の駅におけるマナー

道の駅には、RVパークを併設している所もある。マナーやルールは施設の形態によっても変わるので、事前に、または到着時に確認しておこう(Kana design image@Adobe Stock)

 ここでは、一般的な道の駅におけるマナーを紹介します。道の駅の中には、RVパークが併設されている場合もあるため、詳しいルールやマナーは、それぞれの道の駅で確認してください。

・ゴミの処理(各道の駅のルールに従い、処理できないごみは持ち帰りましょう)
・洗面所での行為(洗面所では炊事や洗濯、ペットの洗浄を行わないようにしましょう)
・備品の持ち出し(トイレットペーパーや芳香剤などの備品は持ち出さないようにしましょう)
・電源の使用(PCやスマホなどの充電は控えるようにしましょう)
・火気厳禁(焚き火やバーベキューなど火気の使用は禁止です

●RVパークにおけるマナー

今回紹介した中で、基本的に車中泊が可能なのはRVパークのみとなる。車中での宿泊が可能だが、キャンプ場とはまた別の施設なので、車外での調理や焚き火などはできない(Andril Marushchynets@Adobe Stock)

 続いて、日本RV協会公認の車中泊施設であるRVパークにおけるマナーは次のとおりです。

・車外での調理は禁止
・直火の禁止(焚き火やバーベキューなど直火でないものも控えるようにしましょう)
・駐車中は必ずエンジンを停止
・発電機の使用及び騒音等の禁止(周辺の車中泊客に迷惑のかかる行為は禁止です)
・ゴミの処理(ゴミ・吸い殻などのポイ捨て、不要物の置き去りも禁止です)
・排水は各施設のルールに従う(利用する施設ごとのルールを確認し、ルールに従った処理をしてください)
・事故・盗難等は自己責任(駐車場内での事故や盗難などは自己責任となります)

■それぞれがマナーを守ることが大切

場所によってルールやマナーが異なるので、事前に走行ルートを確認しながら休憩地点や宿泊地点に目星をつけておき、出発前に頭に入れておくのがよい(Andril IRULOV@Adobe Stock)

 車中泊やキャンプなど、車を使って出かけるのにちょうどいい季節ですが、ルールやマナー違反があると楽しい思い出も台無しになってしまいます。公共の駐車場、道の駅、RVパークなど、場所によって異なるルールやマナーを守り、楽しく車中泊やキャンプをして、良い思い出を作りましょう。

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