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Image:Apple

アップルがiPhone 14の標準モデルとProモデルを差別化する上で、最も大きな視覚的要因は「Dynamic Island(ダイナミックアイランド)」だ。標準モデルはiPhone X以来のノッチ(画面上部の切り欠き)を引き継いでいる一方で、Proモデルは状況により画面上部がインタラクティブに変化する新たなインターフェースを採用した次第だ。

このダイナミックアイランドが、来年のiPhone 15(仮)シリーズでは、標準モデルを含む全モデルに搭載されるとの予想が報じられている。

信頼性の高いアナリストRoss Young氏は、「(iPhone)15の標準モデルにもダイナミックアイランドは期待できる」とツイートしている。Young氏はディスプレイ専門調査会社DSCC所属のアナリストであり、14インチ/16インチMacBook ProにミニLEDバックライト画面が搭載されることや、iPhone 14 Proモデルの「ピル+ホール」(画面に横長と丸い穴が2つ開く)デザインをいち早く予想していた人物である。

ただしYoung氏によれば、120Hz表示やLTPO(iPhone 14 Proモデルの低消費電力や、常時表示を支えるバックプレーン技術)はiPhone 15 Proモデル専用のまま、とも付け加えている。

なぜかといえば、サプライチェーンの制約によるものだという。「iPhone 15 Pro」と「iPhone 15 Pro Max」向けにLTPOディスプレイを調達するのが精一杯であり、標準モデルへの採用は2024年になるかもしれない、との趣旨が述べられている。

つまり2023年の「iPhone 15」や「iPhone 15 Plus」は、ProMotion(1Hz~120Hzの可変リフレッシュレート)や常時表示には対応しない可能性が高い、ということだろう。

米9to5Macは、この予想がアップルの販売戦略的にも理に叶っていると指摘している。iPhone 14標準モデルはiPhone 13からの改善が分かりにくく、ひいては売上にも影響しているとの見方もある。それに対してダイナミックアイランドを採用したProモデルは、初動が非常に順調との報告もあった。

そのため、iPhone 15標準モデルではダイナミックアイランドを導入することで外見を一新して、人気のテコ入れを図る。その一方で常時表示やProMotionはProモデル専用として差別化を維持し続けるのではないか、というわけだ。

今のところ、iPhone 14 Proのダイナミックアイランドを効果的に使っているアプリはほとんど見かけない印象を受ける。この “島” 部分をブロックに見立てたブロック崩し的ゲーム(島は崩れないが)を制作しているアプリ開発者もいるが、いろいろな応用方法の開拓が望まれそうだ。