GoogleがゲームストリーミングサービスStadiaを2023年1月に終了すると発表したことを受けて、ゲームコミュニティに衝撃が走った。購入したゲームや追加DLCの払い戻しが受けられるのは異例の手厚さではあるが、長時間を掛けて育てたセーブデータがStadiaもろとも消えてしまうことになるからだ。
その中でも注目を集めたのが、『Red Dead Redemption 2』(以下、「RDR2」)を6000時間近くプレイしていたColour氏の訴えである。同氏はゲーム開発元のRockstar Games(以下、「ロックスター」)社に他のプラットフォームへのキャラクター転送を懇願していたが、ついに救いの手が差し伸べられることになった。
Stadiaの終了予定が発表された当日、Colour氏はRDR2のプレイが5907時間43分(約246日)に及ぶというスクリーンショットを怒りの投稿。それとともにロックスターに対して「どうか一度限りのキャラクター転送をさせてください、お願いします」と呼びかけた。
ようやく進展が報告されたのが、それから20日後のことだ。Colour氏はロックスターからメッセージを受け取り、「RDO$、ゴールドバー、XP、ロールXP、ロールトークンを含むキャラクターの進行状況を、PC、Xbox One、PS4(訳注:PS5では後方互換性あり)の別アカウントに移行できる」と告げられたと明かしたのだ。もっとも具体的にどうやって移行するのか、まだ詳細は不明である。
これは完璧な救済ではなく、アンロックした莫大な数のアイテムは使えなくなってしまう。それでも、6000時間におよぶゲームの進行が跡形もなく消え失せてしまうよりは何千倍もマシだろう。すでにColour氏はPS5版で新しいキャラクターを作り、受け入れ準備を始めているという。
それでも完全に戻ってきそうにないものが、数々のアンロックデータ以外にもう1つある。『Red Dead Online』(RDR2のオンラインモード/以下「RDO」)上で築き上げたコミュニティだ。
Colour氏いわく「RDO Stadiaで一緒にプレイしたグループの多くの友人と、まだ連絡を取り合っている」とのこと。「私のコミュニティのメンバーの多くは、Stadiaのプレイヤーでもあった」と付け加えている。
プレイに膨大な時間を注ぎ込んだオンラインゲームでの蓄積は、プレーヤーにとって「育て上げたセーブデータ」と「様々な人との繋がり」という、かけがえのない資産となる。
ゲームごとのサービス終了は避けようがないとしても、対応プラットフォームが突然消えたり、運営企業が数年で投げ出す可能性が低いところを選ぶのが無難のようだ。
- Source:Colour(Twitter)
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