22日の外国為替相場で一時、1ドル145円後半まで円安が急速に進んだことを受け、政府・日銀がドル売り円買いの為替介入に踏み切った。円安対策で、政府・日銀がドル売り円買いの介入に乗り出すのは、日本が金融危機に陥り、円安が進んだ1998年6月以来24年ぶり。
円安が止まらない中、ここ最近、政府・日銀による介入に乗り出すのではないかとの見方が強まっていた。昼過ぎ、財務省の神田真人財務官が記者団から為替介入の可能性を問われたのに対し「スタンバイの状態と考えていい。いつでもやる用意がある」と答えた際には(発言は日経参照)、ツイッター上でも関心を集めた。
しかし、日銀の黒田総裁が同日の記者会見で「当面、金利を引き上げることはない」と発言したことが円安を加速させた。介入も日本単独で、効果は限定的との見方は強い。
経済評論家の藤巻健史氏は同日夕、ツイッターで「あーあ、やっちゃった。追いつめられて、大ばくち(介入で方向転換できるという極めて淡い夢)を打ったのだろうが、ファンダメンタルズに逆行した介入など『やるぞ、やるぞ』と言っているうちが華で、やったらおしまい」と呆れたように語り、「来週初めにいくらで戻ってくるかに注目。金利を操作することも出来なければ、介入も効かないことを世界に知らしめることになる。いよいよ、日本危うし。円の紙くず化の最終ステージに入ったかもしれない」と持論のハイパーインフレが近づいたとの見方を強調していた。
あーあ、やっちゃった。追いつめられて、大ばくち(介入で方向転換できるという極めて淡い夢)を打ったのだろうが、ファンダメンタルズに逆行した介入など「やるぞ、やるぞ」と言っているうちが華で、やったらおしまい。来週初めにいくらで戻ってくるかに注目(続)
— 藤巻健史 (@fujimaki_takesi) September 22, 2022
藤巻氏のツイートに対しては、為替介入の直後は1ドル142円台まで一時押し戻したことから、「もう戻ってきてます」「逆神藤巻の言うことなら大丈夫だな」などの批判的なツッコミも相次いだが、「パンドラの扉開けてしまいましたね」「円の紙くず化は望みませんが、敗色濃厚に見えます」などと同調する人もいた。