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(文学通信・2970円) 大衆文学で生計 純文学へのこだわり 文学研究の学術書にもかかわらず、めっぽう面白い。まるで生きものの観察記録のよう、なんて言っては失礼だろうか。ひとりの作家について、研究者たちがいろいろな視点で書いた論文と資料である。作家と文学界や出版界、そして彼が生きた時代…