Mary Papenfuss
2022年10月24日 12時27分 JST
オーストラリア人女性5人が、2020年にドーハ空港で銃を突きつけられ、膣内検査やその他侵襲的な医療処置を強制されたとして、カタール政府を提訴している。
女性たちは、「不法な身体的接触」と、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの精神的ダメージに対し、カタール政府が所有するカタール航空とカタール民間航空局に損害賠償を求めている。
2020年10月、空港のトイレに置き去りにされた新生児が発見された後、原告らと複数の女性(オーストラリア、ニュージーランド、イギリス国籍を含む)は乗っていたシドニー行きのカタール航空機から引っ張り出され、侵襲的な婦人科検診を受けさせられた。
未婚で妊娠した女性は投獄されるリスクのあるカタールでは、新生児の置き去りが問題となっている。
女性たちは、滑走路で救急車に乗せられて中に閉じ込められ、検査のために下着を脱ぐように言われたと訴えている、とBBCは当時報じていた。中には銃を突きつけられた人もいるという。
女性の1人、33歳の看護師は、それ以来旅行に行っていないとNew York Times紙に語った。
「あの日は、私という人間を完全に変えてしまった」
「ここにいる私たちの生活は大きく変わってしまったのに、彼らは悪びれもせず、そのまま普通に生活を続けている」
カタールの政府関係者は当初、この検査は「カタールの文化や価値観と全く矛盾する」とし、多くの論争の末、正式に謝罪した。また身体検査を手配した空港職員は逮捕され、執行猶予付きの判決が下された。
オーストラリアのモリソン首相(当時)は検査を「恐ろしい」と批判し、政府は非難声明を出した。
提訴している女性たちの代理人を務めるダミアン・スターゼイカー弁護士は英Guardian紙に「重大な人権侵害を受けた後、カタール政府に挑まざるを得なかったこの勇敢な女性たちと共に闘うことを誇りに思う」と述べた。
10月22日の夜時点で、カタール政府はこの訴訟に対し返答を示していない。
空港でその日発見された新生児は生き延び、社会福祉施設に引き渡された。この新生児の両親は後に判明したが、当局によるといずれも「アジア諸国」の出身であったという。
引用元: ・【国際】 空港で膣内検査を強要された女性たち カタール政府を提訴 [朝一から閉店までφ★]
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