10月23日、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで開催された2022年MotoGP第19戦マレーシアGPを戦ったアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)は、10位でフィニッシュ。ところがライバルたちが表彰台を獲得したことから、最終戦を残してチャンピオン争いから離脱することとなったが、アプリリアの躍進を喜んだ。
アプリリアは、2015年にMotoGPに復帰して、グレシーニ・レーシングとともに戦っていた。もちろんすぐには好成績を残せずにいたが、参戦7年目となる2021年の第12戦イギリスGPでアレイシ・エスパルガロが表彰台を獲得したことにより、アプリリアにとっては21年ぶり、同体制では初めてトップ3に入った。
2022年からグレシーニが離れてファクトリー体制となった。今季も好調を維持して、エスパルガロは第19戦終了時点で2度のポールポジション、1勝を含む6度の表彰台を獲得しており、ビニャーレスは3度の表彰台とふたりともに躍進と遂げている。
そのことにより、アレイシ・エスパルガロは第19戦マレーシアGPまでチャンピオン争いを繰り広げるまでに成長。タイトル争いから離脱することになったが、最終戦の結果次第ではランキング2位に浮上するチャンスがある。
「チャンピオンシップのタイトル争いをするのは夢だったが現実となった。いずれにせよ、僕たちが今年成し遂げたことを誇りに思うよ」とここまでのシーズンを振り返るアレイシ・エスパルガロ。
後半戦からは1度の表彰台に留まっていることから、「しかし、それにふさわしい形でシーズンを終えることができなかったのは残念だ。ここ数レースは何かがうまくいかなかったので、その原因を理解する必要がある」とも語っており、最終戦バレンシアGPに向けては以下のように続けた。
「来年もきっと、この好調を維持できると信じている。僕らにはスピードがあることを証明した。あとはリセットして家に帰り、バレンシアに備えるだけだ。まだランキング3位を狙えるし、何より良いレースで今シーズンを締めくくることができる」
アプリリアは好成績を残したことでコンセッション(優遇措置)の対象外となり、2023年はすべてのメーカーが同等な条件で参戦。また、RNFレーシングがサテライトになることで2023年から2チーム4台体制でエントリーすることが決まっている。
11月4~6日の最終戦バレンシアGPでどれだけ力を発揮できるのかも見ものだが、その週明け8日からは同地リカルド・トルモ・サーキットで2023年シーズン最初のテストが行われるため、来季の王座に向けてさらに進化にも期待がかかる。