飯島洋一・評 『キューバ・ミサイル危機 上・下』＝マーティン・J・シャーウィン著、三浦元博・訳 （毎日新聞）

（白水社・各4400円） 60年前のケネディの言葉、今なお重く キューバ危機を記録した本ではロバート・ケネディの『13日間』が有名である。それに対しシャーウィンによる本書には、『13日間』にはない特徴が二つある。一つは冷戦終了により公開された旧ソ連党幹部会議録などを使い、キューバ危機を米ソ双…