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Image:kovop58 / Shutterstock.com

イーロン・マスク氏はTwitterを買収して以降、著名人や公的機関、企業アカウントに対して提供していた青い認証バッジを、有料プランのTwitter Blue登録者すべてに提供することとした。

Twitterの信頼および安全性部門のスタッフなどからの忠告を無視して行ったこの変更では、従来の身元確認審査を省略し、有料プランへの登録をもって本人であることの証明とした。

しかしその結果、認証バッジを取得したなりすましアカウントの大量発生を引き起こし、さらにTwitterそのものが「リスクの高いプラットフォーム」と認識され、広告主が離れていく結果に至ってしまった。

マスク氏はすぐにTwitter Blueの新規登録を停止し「重大ななりすましが起こらないという確信」が得られるまで再開しないと述べた。またその後はTwitter Blueの再開時期を11月29日としていたが、現在は12月2日に設定しなおされている。

今回、マスク氏が明らかにしたのは、認証バッジの種類を3つに増やすという新たな施策。従来の青色は著名人であるかどうかに関係なく個人に対して付与し、企業アカウントにはゴールドの認証バッジ、政府系アカウントにはグレーの認証バッジを新設すると述べている。

また、すべてのバッジは「手動で認証」されるようになるとのこと。マスク氏は前回に端折ってしっぺ返しを食らうことになった認証手続きを、再び手動で実施することについて「苦痛だが、必要なことだ」と述べている。

なお、個人で認証バッジを持っていながら、ある認証済み組織に属している場合は、その組織に属していることを示す小さなロゴを二次的に持つことができる。マスク氏は来週、認証バッジに関する詳細を説明するとした。

ちなみに、ここしばらくメディアを騒がせているTwitterは、認証バッジ関連の話以外にも、話題がてんこ盛りの状態だ。たとえば、Twitterはここ数日の間にトランプ前大統領をはじめ、永久追放処分したアカウントを続々と復活させている。

マスク氏はTwitterの支配権を握った翌日、永久追放アカウントを復活させるかどうかは、多様な視点を持つ「コンテンツモデレーション評議会」を設置し、その判断に委ねるとしていた。

しかしその後「評議会」が設置される気配はないまま、自身の独断で何人かの永久追放アカウントを復活させた。米議会への暴徒による襲撃を称賛したカドで永久追放されたトランプ前大統領のアカウントに関しても、マスク氏個人のTwitterアカウント上で実施したアンケートによって復活を決定した。

この動きについてマスク氏は「政治的または社会的活動家グループの大規模な連合は、私がこの条件に同意した場合、広告収入を枯渇させてTwitterを潰そうとしないことに同意した。しかしいま、彼らは契約を破った」と述べ、以前に一部の活動家や団体と何らかの合意があったことを示唆していた。そして、来週からは追放されたアカウントに対して「恩赦」を与えると述べている。

CNBCは、一連のマスク氏の公道について「マスク氏はTwitter上でますます右寄りになっている」と報じ、中間選挙前には「主体的な考えを持てる人なら」共和党に投票するよう促していたと述べている。

また、欧州連合(EU)が木曜日に発表した文書では、Twitterが今年はヘイトスピーチやコンテンツの審査に時間を要するようになっており、それらコンテンツの削除数も少なかったと報告されている

これはマスク氏が買収する前のデータに基づいて調査されているものだが、マスク氏による買収以後、さらにプラットフォーム上のヘイトスピーチが大きく増加していることがWiredなどによって伝えられている。