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 11月8日~13日に行われた世界最大級の二輪見本市であるミラノショー(EICMA)は125cc以下のモデルが豊作。今回は、ガソリンエンジンの注目車を紹介しよう。

 ヤマハのYZF-R125とMT-125はモデルチェンジされ、日本でも発売される模様。XSR125は新色が登場し、こちらも国内導入の可能性が高い。

 さらにXMAX125、フォルツァ125ら人気スクーターもビッグチェンジ。日本上陸なるか?

文:ベストカー編集部

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YZF-R125がトラコンとカラー液晶メーター獲得、最も豪華な原二スポーツに

 EICMAでヤマハは、フルカウルスポーツの新型YZF-R125を公開した。2008年の初代以来、進化を重ねた第4世代は、外観のリファインと電子制御の充実がポイントだ。

 まずデザインは、新型YZF-R7と同様のM字ダクトとモノアイ風LEDヘッドライトを獲得。原付二種(51~125cc)クラスとは思えない雰囲気だ。

 電子制御ではトラクションコントロールを初採用。国産メーカーのミッション付き125としてはクラス初の装備で、オン/オフも可能だ。さらにオプションのクイックシフターを取り付けできるように配線済み。国産のミッション付き125~160cc級モデルでシフターを備えるのは、R15に続いて新型R125が2台目だ。

 5インチカラーTFTメーターの新採用も目玉。スマホとブルートゥースで接続でき、ライダーがヤマハMyRideアプリを使えば、電話やメール、メッセージなどの着信通知をメーターに表示できる。また、アプリを介して走行距離や最高速、バンク角など様々なログを確認できる。

 ビッグバイクを思わせるデルタボックスフレームに倒立フォーク、可変バルブタイミング=VVA搭載の水冷単気筒エンジンといった戦闘力の高い基本構成は従来型を継承。125クラス随一のスポーツモデルと言えるだろう。

 欧州での販売は2023年2月からとなり、当webの得た情報では同年下期には日本でも発売される可能性が高い。

2023年型YZF-R125(欧州仕様 欧州名はR125)。YZF-R7譲りのM字ダクト+LEDヘッドライト、シャープな2眼ポジションランプを採用するなど外装を全面刷新した

軽快ネイキッドのMT-125も魅力アップ!

 兄弟車のヤマハMT-125もマイチェンを受け、フルカラー液晶メーターなどを獲得した。

 MTシリーズは、ヤマハが誇るストリートファイターのブランド。MT-125は末弟で、2020年に現在のLED1眼ヘッドライト+2眼ポジションの顔を採用するとともにユーロ5の排出ガス規制をクリアした。

 低回転と高回転でカムを切り替えるVVA搭載の水冷単気筒SOHCエンジンとスチールデルタボックスフレーム+アルミスイングアームの基本構成はYZF-R125と共通。R125との相違点は、デザインに加え、アップハンドルと2kg軽い車重だ。

 2023年型では、YZF-R125と同様にスマホ連動可能な5インチのカラーTFT液晶メーターとトラクションコントロールを導入した。

精悍なルックスが魅力の2023年型MT-125(欧州仕様)。シリーズ共通のエアスクープ風カバーと、MT-25/03譲りの顔を持つ。15ps/10000rpm 1.1kg-m/7800rpm 車重142kg

RZ250!? ネオクラのXSR125にオヤジ歓喜のニューカラー

 そしてレトロモダンなヤマハXSR125に新色が登場した。本作もまたYZF-R125とMT-125の共通プラットフォームを採用しながら、このクラスでは貴重なネオクラシックスタイルを体現した人気モデルだ。

 2023年型では、新色の「ヘリテイジホワイト」と「ヤマハブルー」が登場。ヘリテイジホワイトは、RZ250などを彷彿とさせるヤマハ伝統の赤×白をまとい、1980年代のバイクシーンを知るオヤジにドンピシャだ。

 ヤマハブルーは、1980年代レースシーンで活躍し、FZR400などにも採用された懐かしいゴロワーズカラーをイメージ。兄貴分の新型XSR900にも同様のカラーが設定され、シリーズの血統を意識させる。

 これまた懐かしのイエローストロボを思わせる継続色「インパクトイエロー」と合わせ、計3色をラインナップする。

 YZF-R125、MT-125、XSR125はいずれも並行輸入車が存在したが、今まで国内仕様ではラインナップされておらず、発売が待たれていた。情報筋によると、3車とも2023年後半に国内導入の可能性があるらしく、今後の動向に注目が集まる!

デザインは初代XSR900を踏襲。各部の「円」モチーフが特徴で丸1眼LEDヘッドライト&テールランプ、円形の液晶メーターも同様だ。写真は新色のヘリテイジホワイト

新型XMAX125はナビをメーターに映し出せる!

 欧州で人気のスポーツスクーター、XMAX300が2013年のデビュー以来、初のビッグチェンジを敢行。同時に弟分のXMAX125も変更を受けた。

 新型300譲りの洗練されたボディデザインを採用し、X形状のLEDヘッドライトとハイマウントLEDウインカーを導入。モノクロ液晶を備えたスタンダードモデルに加え、上級版のXMAX125 Tech MAXは4.2インチのフルカラーTFT液晶と独立した3.2インチのモノクロ液晶を搭載した。

 ともにスマホと接続可能で、さらにTech MAXはガーミン社製のナビをカラー液晶に映し出せる。

 新形状シートは人間工学に基づき、乗降しやすく、足着き性も良好な新形状としている。トラクションコントロール付きのブルーコア125ccユニットは4スト単気筒エンジンやスマートキーなどの機能は健在だ。

 国内にはXMAX300を250cc化したXMAX250が販売中だが、同様の変更を受けた新型XMAX250が2023年夏以降に発売予定。一方、XMAX125は国内にラインナップされておらず、残念ながら今のところ新型も入荷予定はない模様だ。

より力強いデザインとなった新型XMAX125(欧州仕様)。シンボルのX字型マスクは下部にLEDポジションを採用し、より印象的に。ウインカーはハイマウント化され、被視認性も向上した

10万台に迫る超人気車のフォルツァ125はより質感をアップ

 欧州向けスクーターのフォルツァ125もリニューアルを果たした。
 350版と共通のボディに125ccエンジンを搭載したフォルツァ125は、欧州で2015年の発売以来、今年8月までに9万8000台もの販売を記録した人気モデルだ。

 フロントカウルを一新し、ヘッドライト上のLEDポジションをより強調。最上位のフォルツァ750を思わせる顔になった。さらにメーターは、アナログとデジタル液晶の新デザインとなり、スタイリッシュさを増している。

 エンジンは日本でも好調のPCXと共通のトラコン付きeSP単気筒エンジンを踏襲。これを大柄でラグジュアリー感の高いボディに搭載する。電動調整式スクリーンやスマートキーなど抜群の実用性は従来型からそのままだ。

 コンパクトなPCXに対し、350並みのサイズ感と豪華装備が魅力のフォルツァ125。こちらもXMAX125と同様、国内に正規導入されておらず、今後登場する情報も入手できてない。しかし人気の125ccクラスだけに需要は大いにありそうだ。

 ちなみにスズキブースでは新型「バーグマンストリート125EX」も展示された。兄弟車の新型アヴェニス125とアドレス125が10月から日本で発売開始されたが、バーグマンは未登場。情報筋によると「バーグマンもいずれ日本仕様が発売される」という。先行の2車よりサイズが大きく、装備も豪華だけに、125のXMAX、フォルツァ、バーグマンの3車が揃えば面白いことになる!

迫力ある顔を獲得した2023年型フォルツァ125(欧州仕様)。350と共通の大柄ボディで前15&後14インチホイールを履く。PCXの前14&後13インチより長距離走行も得意だ

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