アップルが現行の12.9インチを上回る巨大iPadを開発しているとの噂は、これまで何度か報じられてきた。そして新たに、早ければ来年(2023年)、16インチの画面サイズで登場する可能性があるとの観測が伝えられている。
この観測の発信源は、独自情報で定評あるThe Informationの有料記事だ。同誌はアップルが開発中とされる未発表AR/VRヘッドセットの情報をいち早く伝えたことがあり、当時の報道はほぼ定説となっている。
さて、The InformationのWayne Ma記者によると、この製品は「iPadとMacBookの間の境界線をさらに曖昧にし、タブレットの画面サイズを、16インチディスプレイを搭載するアップル最大のノートPCと一致させることになる」という。
そんな16インチiPadは「より広い画面を好むグラフィック・アーティストやデザイナーなど、クリエイティブのプロ向け製品」になるかもしれないとのことだ。
現在のところ本製品は、2023年第4四半期に発売することを目指しているという。しかし、アップルの計画が変更され、プロジェクトが完全に中止される可能性もあると但し書きされている。
今回の記事では、この16インチiPadがラインアップの中でどういう位置づけになるかは言及されていない。現在、iPadには8.3インチ画面のiPad miniから12.9インチのiPad Proまでが揃っているが、Proモデルは「ディスプレイが一番大きなiPad」とされている印象がある。
アップルが大型iPadを開発しているとの観測は、複数の情報源から届けられてきた。そのはじまりは、2021年6月にBloombergのMark Gurman記者が述べた 「早ければ数年後に店頭に並ぶ可能性ある大型のiPad」だろう。その数ヶ月後、Gurman氏は15インチiPadが開発中であると示唆していた。
かたやディスプレイ専門アナリストRoss Young氏も大型iPadに言及しているが、こちらは14.1インチと少し小さめである。さらにYoung氏は、このサイズであればミニLED画面だと高価になりすぎるため、通常の液晶画面になる(Proモデルではない)とも付け加えていた。
たしかに現行のM2 12.9インチiPad Proは最小構成でも17万円を超えているため(税込の場合)、ミニLEDディスプレイ採用で16インチ画面となれば、恐ろしい価格となりそうではある。
だがアップル製品のプロユーザーはMac Proという超高価格デバイスを受け入れていた客層でもあり、16インチiPadがたとえ高額になったとしても、そこにはニーズがあるのかもしれない。
- Source:The Information
- Source:9to5Mac