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AMDのRyzen 7000シリーズは2022年9月27日から世界各国で発売が開始されたものの、CPUやマザーボードの価格がIntelに比べて高い事から苦戦が強いられています。しかし、その挽回のために価格を抑えたRyzen 7 7700(無印)の投入を近々実施するようで今回このRyzen 7 7700のベンチマークが出現しました。

Ryzen 7000シリーズを救えるか?価格を抑えたRyzen 7 7700

AMDが2022年9月27日に発売したRyzen 7000シリーズではTSMC 5nmを採用するZen4アーキテクチャーを搭載し、IPCや動作クロックの大幅向上により前世代のRyzen 5000シリーズやIntelの第12世代CPU Alder Lake-Sを超える高いパフォーマンスを発揮するモデルとなっており、発売後のレビューでも性能に付いては評価が高いです。しかし、価格面ではCPU本体価格が高めかつRyzen 9 7950X、Ryzen 9 7900X、Ryzen 7 7700X、Ryzen 5 7600Xと4モデルしかなく選択肢が少ない他、マザーボード価格も高い事も相まって、AMDの想定を下回る売れ行きになっています。

そのため、AMDでは販売テコ入れのためRyzen 7 7700Xより価格を抑えつつ、性能低下を最小限にしたRyzen 7 7700を間もなく発売するようで今回このCPUのGeekbenchベンチマークが出現しました。

Ryzen 7 7700の性能はTDP 65WでCore i5-12600K並みに

Ryzen 7 7700のベンチマークについてマザーボードにASRockのハイエンドマザーボードであるX670E Taichiが用いられており、メモリーはDDR5を16GB、OSはWindows 11で行われています。

Ryzen 7 7700の仕様としては8コア16スレッドでL2キャッシュは1コア辺り1MB、L3キャッシュは32MBで発売済みのRyzen 7 7700Xと仕様面ではほとんど変わっていません。ただ、動作クロックはベースが4.5 GHzから3.8 GHz、ブーストクロックは最大5.4 GHzから5.3 GHzに若干クロックダウンが行われています。しかし、その分消費電力は低めに抑えられており、TDPは65Wで最大消費電力もRyzen 7 7700Xより抑えられると見られています。

このRyzen 7 7700のベンチマーク結果としてはシングルコアでは2062pt、マルチコアでは12685ptが記録されています

Chart by Visualizer

Ryzen 7 7700の結果は、上位モデルとなるRyzen 7 7700Xに対してシングルコアでは約7%、マルチコアでは約12%劣る性能が記録されています。

Ryzen 5 7600Xに対してはシングルコアでは約5%劣るスコアが記録されていますが、マルチコアでは約10%高いスコアが記録されています。

Intel製CPUと比較すると、Core i5-12600Kに対してはシングルコアではRyzen 7 7700が約25%、マルチコアでは約9%上回っています。ただ、Core i7-12700Kと比べるとシングルコアでは約11%と良好ですが、マルチコアでは10%劣るスコアが記録されています。また、最新鋭のCore i5-13600Kと比べるとシングルコアは約7%上回っていますが、Core i5-13600Kでは14コア搭載している事から約20%も劣るスコアが記録されています。

なお、Ryzen 5000シリーズでもRyzen 7000シリーズと同じくXバリアントのみ発売されその半年後に無印モデルの投入が発表されたものの、OEM向けのみで一般向けの販売はありませんでした。しかし、今回のRyzen 7 7700のベンチマークではASRock製のハイエンドマザーボードに搭載されている事から自作向けにRyzen 7 7700は投入される可能性はありそうです。

特に、Ryzen 7000シリーズについては想定以上の苦戦が強いられており、Intelがエントリーからミドルレンジ向けのRaptor Lake-Sを拡充する2023年1月に近いタイミングでRyzen 7 7700などエントリーからミドルレンジモデルの拡充が必要と言え、AMDがコンシューマー向けCPUのシェアを重要視しているのであれば年内、遅くとも2023年1月のCES2023では何かしらの発表があると考えられます。

 

Ryzen 7 7700のベンチマークに関してはRyzen 7 7700Xに対して5~10%劣るという事で妥当な水準と言えます。あとは価格ですが、Ryzen 7 7700Xが6.7万円、Ryzen 5 7600Xが5万円となると性能的にも恐らく5.5~6万円の水準になると考えられます。ただ、この価格帯であればあまりコストパフォーマンスが良いように見えず、マザーボード価格の高さと相まってあまり売れない気がします。

やっぱり誰がどう見てもマザーボード価格が高すぎるのでRyzen 7 7700の投入よりより廉価なRyzen 7000シリーズ対応マザーボードの登場が待たれます。

 

すぐに買えるかは分かりませんが、新型PS5と言われている『CFI-1200』のエントリーがAmazonで開始されていますので、欲しい方は早めのエントリーする事がオススメです。

投稿 AMD Ryzen 7 7700のベンチマーク出現。Core i5-12600Kを10%上回る性能にギャズログ | Gaz:Log に最初に表示されました。