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 スズキの125ccスクーター、スウィッシュおよびアドレス125シリーズが間もなく生産終了となる。これでスズキから125ccスクーターが消滅してしまう? と思いきや、新型の「アドレス125」と「アヴェニス125」が近々登場するらしい。

 しかも、このクラスで同社初となるスマホとのコネクト機能を搭載する模様。ライバルより買いやすいプライスにも期待できそうだ!

文/ベストカー編集部

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欧州で発表された2台が国内にもデビューする?

 2022年11月1日から全面適用される令和二年二輪車排ガス規制を前に、バイクのラインナップが減少しているのは当Webでも既報のとおり。11月1日以降に生産された車両は、厳格な新排ガス規制をクリアする必要があり、これに対応せず殿堂入りする車両が相次いでいる。

 スズキの原付二種(51~125cc)スクーターには、スウィッシュ/リミテッド、アドレス125/フラットシート仕様がラインナップされているが、いずれも排ガス規制に対応せず、既に「生産終了」が告知されている。

 このクラスのスクーターでは唯一アドレス110のみ「生産終了」がアナウンスされておらず、今後も存続する見込み。しかし、125ccスクーターに関しては次期モデルの発表がなく、動向が注目されていた。

 そんな中、近々新型125ccスクーターが2車種発表されるとの情報をキャッチした。

 スズキは2023年モデルとして欧州に10月から「アドレス125」と「アヴェニス125」を投入。これが日本でもリリースされるらしいのだ。

欧州で10月から発売される次期アドレス125(写真は英国仕様)。落ち着いたレトロモダンなデザインで、国内にも導入される模様だ。インドでの呼称はアクセス125

インド生産のアクセスとアヴェニスがベース

 2台は元々スズキがインドで2021年11月に発売したモデル。現地でアドレス125は「アクセス125」を、アヴェニス125は「アヴェニス」を名乗る。信頼性と燃費に定評がある124ccの空冷SEPエンジンに加え、前12&後10インチホイールの車体など共通プラットフォームを採用している。

 新型アドレス125は、丸みを帯びたプレーンなデザインが特徴。フラットなタンデムシートとグリップで2人乗りも得意そうだ。対してアヴェニス125はエッジの立ったボディや跳ね上がったマフラーなどスポーティさが光る。

 エンジンは、令和2年排ガス規制に相当するインドのBS6ならびに欧州のユーロ5に適合済み。2車ともにLEDヘッドライトを採用するほか、充電用USBポート、ワンプッシュでセルが始動するスズキイージースタートシステムなど実用装備も充実している。

同じく欧州に登場するアヴェニス125。基本設計は共通ながらスポーティな装いだ。英国仕様ではコネクト機能のないグレードに存在する白を設定。トップ画像のスズキカラーはインド仕様だ

国産アンダー400で唯一無二のスマホ連携+ナビ機能が自慢

 何と言っても目玉は、スズキ原付二種で初となる「コネクト機能」だ。これはスマートフォンとブルートゥース接続して、メーター上に様々な情報を表示できる機能。現在、アンダー125ccの国産車では唯一、ヤマハのNMAXが搭載している。

 NMAXでは電話やSMSの着信、スマホのバッテリー残量などをメーターに表示でき、運転に関するデータをスマホのアプリで確認できる。

 これに加え、スズキの「ライドコネクト」はナビ機能まで搭載する。曲がる方向の矢印が表示される「ターンバイターン」の簡易式ナビだが、あればモチロン便利だ。

 欧州仕様にコネクト機能が搭載されるかは不明。またインドではコネクト機能のないグレードも存在するが、国内にはコネクト仕様の導入を期待したい。そのまま日本仕様でもナビ機能が使用できれば、125cc以下はもちろん、アンダー400ccの国産車では初の機能となる!

インド仕様で上級版の「ライドコネクテトエディション」は液晶メーターを採用。ターンバイターン式ナビのほか、連携したスマホのバッテリー残量、電話やSMSの着信などを表示できる

新型は軽量コンパクト化し、燃費もリッター2kmアップ

 従来型のアドレス125(日本仕様)と新型アドレス125(英国仕様)を比較してみると、最高出力が9.4→8.7psとダウンしたものの、発生回転数は250rpm下げられ、やや中低速寄りに。燃費はWMTCモードでリッター51.0→52.6kmに向上している。

 全長やホイールベースはコンパクト化され、車重も4kg軽いのが特徴。ホイール径は従来と同じ前12&後10インチを採用しつつ、リヤタイヤ幅は100→90とワンサイズ細くなっている。ブレーキの前ディスク&後ドラムは従来と同じだ。

 気になる価格に関しては、欧州仕様が未発表。インド仕様のアクセス125(アドレス125)は日本円換算で15万3424円(前ディスク+ライドコネクト仕様)、アヴェニスは15万7305円だ。

 ちなみに150ccのジクサーで比較してみると、インド仕様は23万7770円相当、国内仕様は35万2000円で、価格差は約1.48倍。これを当てはめてみると、国内仕様のアドレスは約22万7000円、アヴェニスは約23万2800円になる計算だ。同様の価格なら非常にリーズナブルでインパクトがある。

新旧アドレス125およびアヴェニス125のスペック比較。新型はややコンパクトになり、低中速向けの出力設定となった

30万円台のライバルに対し、買いやすい価格にも期待!

 このクラスで一番人気のホンダPCX(35万7500円)、そのライバルであるヤマハNMAX(36万8500円)はSOHC4バルブ水冷エンジンほか豪華装備を採用する。

 一方の現行アドレス125は22万5500円。SOHC2バルブ空冷ユニットなどのシンプルな装備とリーズナブルな価格で対抗してきた。センタートンネル構造のPCXらに対し、フラットフロアも特長で、ホンダ リード125(32万4500円)、ヤマハ アクシスZ(27万1700円)あたりが直接のライバルとなる。

 新型は他にはないコネクト+ナビ機能という武器を引っ提げ、他車を下回る価格を実現できれば、上位勢に食い込めるはずだ。

 新型アドレス125とアヴェニス125の発売時時期は不明だが、来年には発売を期待。なお、この2台とプラットフォームを共有する「バーグマンストリート」がインドに存在するが、将来的にこちらの導入もある!?

インド仕様にはプラットフォームを共有するバーグマンストリートもラインナップ。3車で最上級グレードとなる

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