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そのクルマ 高く売れるかも! 5年落ち中古車の下取り価格を調べてみたらあのクルマが爆上がりだった!

 半導体不足による新車の納期遅延が深刻化する中、中古車への注目度が高まり中古車相場の高騰という現象が起きている。

 そこで、ここでは価格が高騰する中古車の中で、小型・普通車の中で買取価格の高い10モデルを選んでみた。条件は2回目の車検を迎える2017年式で、買取価格を新車価格で割った残価率の高さとしている。

 また、各モデルの中から最も残価率の高いグレードによってリセールバリューの高い10台を決定している。人気のミニバンやSUVははたして何台ランクインしているのか要チェックだ!

文/萩原文博、写真/ベストカーWeb編集部

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10位:旧型トヨタ86 GT/スバルBRZ GT 6速MT(残価率約73%)

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トヨタ 86 GT

 リーセルバリューの高いモデル10位にランクインしたのが、トヨタ86/スバルBRZの6速MT車だ。残価率73%は86GT、BRZ STIスポーツの6速MT車。その中でもBRZ GTの6速MT車は残価率約73.6%と最も高い。スポーツカーらしく、MTと比べるとAT車のリセールバリューは低くなっている。

 同じスポーツカーでは、旧型フェアレディZのバージョンSが残価率66.1%、現行型のスイフトスポーツのMT車は残価率69.4%、フィットRSのMT車が66.8%と高めをキープしているのが特徴だ。

 一方、マツダロードスターは流通台数が多いこともあり、86/BRZと比べると残価率は低くなっており、ランク外となった。

9位:トヨタ・エスクァイアHV Gi プレミアムパッケージ2WD(残価率79%)

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トヨタ・エスクァイア

 2022年にフルモデルチェンジを行い、ノア/ヴォクシーは世代交代したものの、エスクァイアはわずかひと世代で絶版モデルとなってしまった。

 しかし、ノア2.0Si 2WDの残価率が73.1%、ヴォクシーHV ZS 2WDの残価率71.3%。対して、エスクァイアHV Gi プレミアムパッケージ2WDの残価率は79%とノア/ヴォクシーよりもリセールバリューが高いことを示した。

 大きなフロントグリルが特徴のエスクァイアはミニアルファードとも呼ばれ、個人タクシーなどにも使用されているモデル。5ナンバーサイズながら、質感の高さが特徴だ。

8位:トヨタ・アルファード2.5S Cパッケージ2WD(残価率79.4%)

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トヨタ・アルファード

 LLサイズだけでなく、国産ミニバンで最も新車の販売台数が多いのがトヨタアルファード。ハイブリッド、3.5L、2.5Lと3種類のパワートレインを用意しているが、残価率が高いのが2.5Lエンジンを搭載したエアログレードの2.5S Cパッケージ2WD車で、その残価率は79.4%。5年乗ってこの残価率は驚異的といえる。

 兄弟車のヴェルファイアで2.5S Cパッケージ2WD車に該当する2.5Z Gエディションの残価率は67.8%と実にアルファードとは約10%差が付いている。これは、中古車はユーザーの人気という要素が、価格にダイレクトに反映されるからだ。この圧倒的な人気を誇るアルファードの影響で、ライバルのエルグランドの残価率は50%付近となっている。

7位:トヨタ・ランドクルーザー200 GX(残価率79.7%)

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トヨタ・ランドクルーザー200

 残価率79.7%で第7位となったのが、2021年にフルモデルチェンジを行い、旧型となったランドクルーザー200。該当するグレードは4.7GXだ。特別仕様車のZX Gフロンティアの残価率が76.1%だったが、カタログモデルの4.7ZXならば、GX以上かもしれないが、今回残価率が算出できなかった。

 フルモデルチェンジしても、これだけの高い残価率をキープしていることからみて、旧型のランドクルーザー200の人気は健在と言える。ランドクルーザーは各世代にファンがいるので、買取価格が突然下がるということは当面なさそうだ。

6位:トヨタ・ランドクルーザー プラド2.8DT TX Lパッケージ(残価率80.2%)

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トヨタ・ランドクルーザー プラド

リセールバリューランキング6位から残価率が80%を超えている。6位となったのは、ランドクルーザープラド2.8DT TX Lパッケージだ。ランドクルーザプラドは2.7Lのガソリンエンジンも用意されているが、リセールバリューが高いのは圧倒的に2.8Lのディーゼルエンジンのほうだ。

 車両重量2トンを超えるヘビー級のボディをスムーズに加速させるパワー。そして燃料代の安い軽油を使用燃料としていることも人気の秘密と言えるだろう。

5位:日産GT-R NISMO(残価率80.8%)

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日産GT-R NISMO

 残価率80.8%でリセールバリューランキング5位となったのが、GT-R NISMOだ。標準モデルでも残価率70%台をキープしているが、やはり究極のロードゴーイングカーであるNISMOは別格と言える。

 この高い残価率を反映して、中古車市場には新車価格を超えるプレミアム価格のGT-R NISMOが流通している。もちろん、特別仕様車のT-SPECやGT-R NISMO スペシャルエディションはさらに高い残価率となるのは言うまでもない。

4位:トヨタ・プレミオ1.5F Lパッケージ2WD(残価率82.4%)

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トヨタ・プレミオ

 日本を代表するスポーツカーのGT-Rを抑えて、残価率82.4%でリセールバリューランキング4位となったのがプレミオ1.5F Lパッケージ2WD。

 プレミオって、オジサンが乗っている5ナンバーセダンでしょ。不人気モデルじゃないの? と思う人は多いはずだ。国産スポーツカーの海外流出は大きな話題となっているが、中古車はスポーツカー以外にも海外に輸出されている。

 その海外で人気が爆発しているのがプレミオ/アリオンなのだ。プレミオの兄弟車であるアリオンA15 Gパッケージ2WD車の残価率も69.3%と高い。

 プレミオ/アリオンはスリランカやバングラディッシュなどでは高級車として役人などが乗るクルマなのだ。しかし、人気なのはリアワイパーを装着した1.5Lエンジン搭載車の Lパッケージのみ。

 プレミオ/アリオンには1.8Lエンジンを搭載した上級グレードもあるが、そういったグレードの残価率は標準レベルとなっている。

3位:スバルWRX STI タイプS(残価率84.5%)

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スバルWRX STI

 いよいよベスト3の発表だ。リセールバリューランキング第3位となったのは、残価率84.5%でWRX STIタイプSだ。スバル伝統のEJ20型エンジンを搭載したスポーツセダンで、6速MTのみという硬派な仕様でコアなファンから高い支持を受けていることで、84.5%という高い残価率となっている。

 ちなみにCVTを搭載したWRX S4 GT-Sアイサイトの残価率は64.4%とセダンの中では高いが、WRX STI とは残価率で20%の差が付いているのだ。

 カタログモデルのWRX STI タイプSでこの高い残価率だが、特別仕様車のS207やS208はさらに高くなる。

 フルモデルチェンジによってWRX STI は絶版となってしまったことが、さらに人気に拍車を掛けていると言える。

2位:ホンダ・ステップワゴン スパーダHV Gホンダセンシング(残価率85.1%)

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ホンダ・ステップワゴン スパーダ

 5年落ちのクルマの残価率が85.1%でリセールバリューランキング第2位にランクインしたのが、旧型となったステップワゴンスパーダHV Gホンダセンシングだ。

 新車の販売台数では、ノア/ヴォクシー/エスクァイアに差を付けられてしまったが、中古車のリセールバリューでは見事に逆転している。

 ステップワゴンは2022年にフルモデルチェンジを行っているが、エアロパーツを装着したスパーダのハイブリッドモデルだけは高い残価率をキープしている。
これは、ハイブリッドシステムや運転支援システムであるホンダセンシングなどに現行型との差が少ないこと。現行型で廃止されたワクワクゲートを採用していることなどが人気の理由と考えられる。

 国産ミニバンの中で圧倒的な人気を誇るアルファードでも80%以下に留まっているのに、85.1%という高い残価率をステップワゴンが記録したことは少々驚きだ。

1位:トヨタFJクルーザーカラーパッケージ(残価率87.5%)

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トヨタFJクルーザー

 5年落ち車のリセールバリューランキングにおいて、残価率87.5%で堂々の第1位に輝いたのがFJクルーザーカラーパッケージだ。

 FJクルーザーは2010年~2018年まで販売されたミドルサイズSUV。外観デザインは、名車FJ40型ランドクルーザーをモチーフとしたレトロ感そして観音開きのリアドアが特長だ。

 その個性的なショートホイールベース+ショートオーバーハングのボディはオフロードにおける走破性を追求した機能性を表現している。

 搭載されるエンジンは276ps&380Nmを発生する4LV6自然吸気の1種類。組み合わされるトランスミッションは5速ATで、駆動方式はドライバーの意思により、切り替え可能なパートタイム4WDを搭載している。

 残価率は87.5%と非常に高くなっているが、中古車の平均価格の推移を見ると、やや値落ち傾向となっている。したがって仕入れたFJクルーザーの中古車は国内市場だけでなく、海外に輸出されるモデルも多いということがわかる。

 いかがだったろうか。ちなみにランキング11位の三菱デリカD:5が71.5%、12位のトヨタハリアーまでが残価率70%を超えていた。この数字を見ると、新車の納車遅延の影響は中古車市場に大きく及ぼしていることがわかる。

 また、国内市場では不人気のプレミオ/アリオンの高い残価率を見ると、中古車のグローバル化が進んでいることがよくわかった。

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