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メタ(旧フェイスブック)が26日に発表した22年第3四半期(7~9月期)決算の決算は、売上高が前年同期比4%減の277億1400万ドル(約4兆500億円)となり、2四半期連続での減収となった。純利益は43億9500万ドルで、前年同期比で52%も減らした。

Fritz Jorgensen /iStock

この苦境が鮮明となり、27日の株式市場ではメタの株価が時間外取引で急落。前日終値の129.87ドルが、マーケットがこの日開いた直後の始値が98.21ドルにまで“暴落”した。時価総額で670億ドルも飛ぶ事態となり、日本国内の投資家も騒然となった。

「GAFAM」と呼ばれるアメリカのビッグテック5のうち、先に決算発表したグーグルとマイクロソフトは最終利益こそ減らしたものの、売上高では前者が6%、後者は14%それぞれ積み増した。アップルとアマゾンの決算発表を待たず、メタが「一人負け」したと悲観的に見る向きが拡大。米ウォール・ストリートジャーナルが「メタバースへの巨額の投資が原因だと言うこともできるが、注目すべきは、中核事業の利益率も縮小している点だ」と指摘するなど非常事態の色が濃くなっている。

ただ、株価が下げ過ぎているとの指摘も。日本のgumi創業者国光宏尚氏はツイッターで「Big5の中でMetaの一人負けが鮮明に。ただ、どう考えても不当な評価」との見方を示す。

アップルによるプライバシー保護規制強化の影響で、メタはフェイスブックの広告収入が激減したが、「Appleの広告問題は早晩解決できる」との見通しを示し、「WhatsAppやメッセンジャーは盤石。ここからフィンテックを中心にしたスーパーアプリ化が進む。インスタ×コマースも可能性大きい。何よりもVR/ARでのMetaのアドバンテージは凄まじく大きい」などの好材料を挙げた上で、

何よりBig5の中で唯一創業者が残ってる。メタバースの巨額赤字に対する批判の声が高まってるけど、ここまで張れるのが逆に凄い強み!」と述べ、ザッカーバーグCEOの巻き返しを信じている様子だった。