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AMDでは価格を下げたRyzen 7 7700の投入を近々行うようですが、更に追加でRyzen 7 7800XやエントリーモデルのRyzen 3 7300Xの投入を行うようでそのベンチマークが登場しました。

Ryzen 7000シリーズ、ラインアップ追加で挽回?

AMDが2022年9月27日に発売したRyzen 7000シリーズではTSMC 5nmを採用するZen4アーキテクチャーを搭載し、IPCや動作クロックの大幅向上により前世代のRyzen 5000シリーズやIntelの第12世代CPU Alder Lake-Sを超える高いパフォーマンスを発揮するモデルとなっていますが、売れ行きに関してはマザーボード価格が高い事や、CPU自体も5万円~12万円近くする高価格帯モデルが中心かつ、4モデルしかない事からAMDの想定を下回る売れ行きで、最近ではRyzen 7000シリーズについて減産をするという話まで出ています。

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しかし、そんな状況を挽回しようとAMDでは価格が下げられたRyzen 7 7700を投入する予定で先日、ベンチマーク情報も出現していましたが、更にエントリーモデルとなるRyzen 3 7300XやハイエンドモデルとなるRyzen 7 7800XもAMDでは準備をしているようで、今回これら2モデルのベンチマーク情報が出現しました。

久しぶりのエントリーモデルとなるRyzen 3 7300X。シングルコアはCore i5-13600K並みの性能

Ryzen 3 7300XのベンチマークについてマザーボードにGIGABYTEのミドルレンジマザーボードであるB650 AORUS ELITE AXが用いられており、メモリーはDDR5を64GB、OSはWindows 11で行われています。

Ryzen 3 7300Xでは4コア8スレッドを搭載するCPUで、Ryzen 7000シリーズでは最も少ないコア数を持つモデルとなります。動作クロックはベースが4.5 GHzとなり、ブースト時の最大クロックは5.0 GHzが記録されています。また、キャッシュ容量についてはL2キャッシュは1MBx4で4MB、L3キャッシュは他のRyzenと同じく32MBの合計36MBとなっています。

性能面ではRyzen 3 7300Xはシングルコアが1984pt、マルチコアが7682ptとなっています。

Chart by Visualizer

Ryzen 3 7300Xについてはシングルコア性能はかなり高く、Core i5-13600KとCore i7-13700Kの間に位置しています。そのため、シングルコア性能が要求されるゲームなどでは力を発揮できるものと考えられます。

マルチコアに関しては4コアという事で絶対的な性能は高いとは言えませんが、6コアを搭載するCore i5-12400に対して6%劣るレベルと善戦しており、4コアを搭載するCore i3-12100に対しては14%高いスコアを記録しているため、コストを優先したゲーミングPCなどには最適なCPUとなりそうです。

10コア搭載のハイエンドモデル、Ryzen 7 7800XはRyzen 9 5950X並みの性能に

エントリーモデルのRyzen 3 7300Xとは真逆のハイエンドモデルとなるRyzen 7 7800Xのベンチマークも出現しています。構成はRyzen 3 7300Xと同じく、ザーボードにGIGABYTEのミドルレンジマザーボードであるB650 AORUS ELITE AX、メモリーにはDDR5 64GBとなっています。CPUだけ載せ替えただけと見られています。

Ryzen 7 7800Xについては10コア、20スレッドを搭載する構成になっており、従来のRyzen 7 5800Xの8コア16スレッドとは大きく変わっています。また、10コアを搭載するという事で、CCDは1基から2基に増えているため、L3キャッシュは64MB搭載となっています。動作クロックについてはベースが4.5 GHz、ブーストが5.4 GHzとRyzen 7 7700Xと同じ設定になっています。

このRyzen 7 7800Xはシングルコアが2097pt、マルチコアが16163ptとなっています。

Chart by Visualizer

同じAMDのRyzen 7000シリーズモデルに対しては、シングルコア性能ではRyzen 5 7600Xに対して3%劣るスコアが出ていますが、こちらに関しては電力設定やBIOSの最適化不足である可能性が高そうです。実際には、Ryzen 7 7700XとRyzen 9 7900Xの間に位置すると見られています。

マルチコア性能に関しては、Ryzen 7 7700Xに対して約18%伸びておりRyzen 9 5950Xにかなり近いスコアを記録しています。

また、Intel CPUに対してはCore i5-13600Kと同等スコアを記録しているなど8コアから10コアに増えた事でRyzen 9 7900XとRyzen 7 7700Xの間に存在していた大きな性能差を埋める事が出来ています。

なお、シングルコアでの性能が伸びていなかったため、マルチコアでも同様の傾向があると見られています。そのため、発売時にはCore i9-12900Kにも迫るようなスコアを記録する事が出来る可能性はあります。

 

Ryzen 3 7300Xについては自作PC向けパーツとしては久しぶりのRyzen 3シリーズで、今回出現したベンチマークの通りであれば価格次第な所ですが、コストパフォーマンスが高いモデルとして存在感を示せそうです。特に、Core i3-12100については2万円で販売されているため、2万円前半レベルで販売する事が出来ればRyzen 7000シリーズの販売を下支え出来る存在になれそうです。

一方で、Ryzen 7 7800Xについては8コアから10コアに増えており、10コアCPUである事や、Ryzen 9以外にCCDを2基搭載するモデルなどRyzenシリーズとしては初の構成となっています。性能面では10コアを搭載する事でCore i5-13600Kに劣らないスコアを記録しており、7~8万円の間での販売になると見られています。

ただ、やっぱり何度も言っている通りマザーボード価格がとにかく高すぎるので現行のB650マザーボードの値下げやA620など2万円を下回るようなマザーボードの登場がCPUラインアップの拡充よりも重要な気がします。

 

すぐに買えるかは分かりませんが、新型PS5と言われている『CFI-1200』のエントリーがAmazonで開始されていますので、欲しい方は早めのエントリーする事がオススメです。

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