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伊藤忠商事は11月24日、バッテリー交換式小型EVトラックなどを用いた配送実証を同月より開始したと発表した。

 昨年環境省より公募/採択された「令和3年度バッテリー交換式EV開発及び再エネ活用の組み合わせによるセクターカップリング実証事業」として行なうもので、共同開発企業と開発したバッテリー交換式小型EVトラック、バッテリーパック、バッテリー交換ステーションを用いて、ファミリーマート店舗向けの配送を行なうという。

 一体、どんな内容になっているのだろうか?

文/トラックマガジン「フルロード」編集部 写真/伊藤忠商事


おむすびやサンドイッチを店舗に届ける

伊藤忠やファミマなど4社が行なう配送実証で使うバッテリー交換式小型EVトラック

今回のプロジェクトは、伊藤忠商事が、共同実施企業のいすゞ自動車株式会社、JFEエンジニアリング株式会社、株式会社エッチ・ケー・エス、株式会社ファミリーマートの4社とともに取り組んでいるもの。

 開発してきたバッテリー交換式小型EVトラック、バッテリーパック、及びバッテリー交換ステーションで実証を実施できる目処が立ったことから、開発したバッテリー交換式小型EVトラックを、実際にファミリーマートの配送車として運用する配送実証の段階に移行したという。

 配送実証を行なうのは2台のバッテリー交換式小型EVトラック(冷凍バン)で、主なスペックは1号車が全長7050mm×全幅2060mm×全高3170mm、車両総重量6955kg、最大積載量3000kg。2号車が全長7060mm×全幅2060mm×全高3180mm、車両総重量7475kg、最大積載量3500kg。どちらも車両開発はいすゞ自動車が行なった。

 バッテリーパックはエッチ・ケー・エスが開発した「ExCVB(Exchangeable Commercial Vehicle Battery)」で、主なスペックは全長1085mm×全幅1077mm×全高286mm、重量約310kg、電圧350〜400V/40kWh。これを当面の間は6個搭載して運行するとしている。

 配送エリアは、埼玉県三郷市と八潮市を中心とするファミリーマート店舗80店で、JFEエンジニアリングが開発したバッテリー交換ステーションを設置している「ファミリーマート三郷中央定温センター(埼玉県三郷市)」を拠点に、おむすびや弁当、サンドイッチなどの中食を中心とした商品を1日3便で配送。

 トラックは3〜8度/18〜22度の2室2温度帯で運行する。

 バッテリー交換式小型EVトラックは、バッテリーパックを約3分で交換可能なため、従来長い時間を要していた充電時間が制約とならずに配送に使用することが可能。また、軽油使用の内燃車比較で1台あたり年間6.1トンのCO2削減も可能になると試算される。

 伊藤忠商事では、今後バッテリー交換ステーションの屋根に設置した太陽光パネルを用いて再生可能エネルギーとの連系についても検証を行なうとしている。なお、同配送実証の実施期間は令和4年度11月〜令和6年度末までの予定。

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