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メルセデスはGLCをリニューアルした。この新型SUVのマイルドハイブリッドまたはプラグインハイブリッドモデルの純電動航続距離は100km以上だ。初のドライビングレポートを全情報とともにお届け!

プレゼンテーションと外観: デザインの進化、休息の革命

一目見て、新型「GLC」だと気づかなかった人も多いのではないだろうか? それは確かに意図的なものであり、登録台数という正当な理由があるからなのだ。なぜなら、2021年だけで、メルセデスは33,719台のコンパクトSUVを我々の道路に走らせており、なんと、これはドイツにおけるメルセデス車全体の15パーセントを占めているのだ。

従って、当然のことながら、メルセデスは、「デザインの進化、休息の革命」をモットーとしたのだった。そして、「GLC」の進化をいち早く解説している。メルセデスは「GLC」の全長に6cmの延長を与えたが、これはホイールベースとオーバーハングで共有されている。

2分割されたテールライトの中央には、ブラックのトリムが施され、GLCの幅を視覚的に強調している。

外観では、ベンツに「アバンギャルド」トリムが標準装備され、表示されたアンダーライドガードやフロントガラスの周囲など、多くのクロームパーツが標準装備となっている。

立体的なライトグラフィックスを採用した新型リアライト

フロントで最も印象的な革新は、中央に向かって細くなり、ラジエーターグリルの中に入っている新しいヘッドライトだ。また、装備ラインによって、グリルの形状も異なっている。

「アバンギャルド」ラインでは、よりクラシックなクロームで縁取られ、スポーティな「AMGライン」では、外側に向かって引き下げられたグリルと他のバンパーがマッチしている。

一見すると、サイドはほとんど変わっていないように見える。リアに向かってわずかに上昇するウィンドウラインに加え、18インチから20インチまでの新型ホイールが採用されている。

「GLC」では4.5度のリアアクスルステアリングシステムをオプションで注文することができ、これにより回転半径を大幅に減らすことができるようになっている。2分割されたテールライトには、立体的なライトグラフィックが施され、ブラックのトリムエレメントがリアの幅を強調している。

【サイズ一覧】
• 全長: 4716mm
• 全幅: 1890mm
• 全高: 1640mm
• ホイールベース: 2888mm
• ラゲッジルーム容量: 600~1640リットル、プラグインハイブリッド: 463リットル~

インテリア: GLCのレッグルームが広くなった

新型「メルセデスGLC(ファクトリーコードX254)」は、新型「Cクラス」の「MRA2」プラットフォームを採用し、先代モデルから全面的に改良されたモデルだ。より広いスペースを求めて、6センチメートル長くなり、その結果、足元も広くなっている。外観もミッドサイズサルーンを彷彿とさせるものが多い。

大型ディスプレイと最先端のMBUX技術。新型GLCで、SUVは大きな飛躍を遂げた。

すでに量産開始されている新型「GLC」の装備ラインは「アバンギャルド」で、航空機のエンジンナセルを想起させるエアベントが特徴的だ。

「GLC」では、「Cクラス」同様、ドライバーの真正面に独立した12.3インチのデジタルコックピットを採用している。また、中央のディスプレイはドライバー側に少し傾いており、サイズは11.9インチだ。

もちろん、最新世代のMBUX(メルセデスベンツユーザーエキスペリエンス)システムも搭載されている。そして、この技術は、第一に人間工学に適合していること、第二にアイコンが巨大で運転中に直感的に操作できること、といった基準を設けている。3つ目は、音声コントロールが優れていることだ。

トランクルームに最大600リットルの収納スペース

そして、その空間もちょうどいい。「AMG」ラインの快適なシートは、フロントだけでなく、リアにも十分なレッグルームを確保し、乗員を快適に座らせることができるようになっている。

トランクルームを増やしたいということで、50リットル増えて600リットルになっている。しかし、ハイブリッド車では、数リットルの収納スペースを、より大きなバッテリーに譲らざるを得なかったが、バッテリーは12.8kWhから32.2kWh以上となり、ラゲッジルームは463リットルを飲み込む「だけ」になっている。

ドライビングレポート: 新型GLCでファーストラップ(アップデート情報!)

さあ、これからは旅立ちの時だ。最初の試乗会では、258馬力のガソリンエンジンと197馬力のディーゼルエンジンが用意された。ガソリンエンジンは、驚くほどスムーズに始動し、軽快に走り出し、高回転になると、かなり荒々しく、のどを鳴らすようになる。

GLCのファーストドライブ: ステアリングはよく切れ、横方向のサポート力も十分。リアは快適で、十分なスペースが確保されている。

いつものように、ディーゼルエンジンは慣れ親しんだディーゼルエンジンらしく、落ち着いたサウンドを保ち、力強い走りで引っ張っていく。そして、9速オートマチックトランスミッションとうまく調和している。ガソリンエンジンの場合、やや神経質になっているようで、ギヤの切り替えに少し時間がかかることがある。

GLCは先代モデルよりも扱いやすく、機敏な動きをするようになった

「Cクラス」とは対照的に、「GLC」にはエアサスペンションが用意されており、リアアクスルステアリングとのパッケージで、3,320ユーロ(約47万円)で提供される。プラグインハイブリッド車には、エアサスペンションとリアレベルコントロールが標準装備されている。もちろん、テスト車には、エアサスペンションと後輪操舵が装備されていた。特に後者は、ダイレクトでレスポンスが良く、フィードバックも良いので、非常に好感が持てる。

「GLC」は路面をしっかりと捉え、乗り心地がよく、ダンピングも効いていて、以前よりも扱いやすく、機敏になっている。当初はガソリン車とディーゼル車を用意し、秋にはプラグインハイブリッド車を導入する予定だ。

エンジン: 新型GLCに搭載されるのは電動パワートレインのみ

メルセデスは、ガソリン車、ディーゼル車ともに2リッターの4気筒エンジンを選択した。48ボルトの電動システムを備えた3つの内燃機関モデルがあり、4つのプラグインハイブリッドモデルもラインナップしている。

GLCのリアでは、ゆったりと体を伸ばすことができる。アクセスは抜群に楽で、着座位置も良好だ。

まずは204馬力の「GLC 200」、そしてエントリーレベルのディーゼルは197馬力の「220 d」となる予定だ。全車種に全輪駆動を標準装備している。プラグインハイブリッドは、3つのバリエーションがあり、そのうち1つはディーゼルエンジンを搭載している。ガソリンハイブリッド車は「GLC 300 e」から始まり、最高313馬力のシステム出力を4輪に供給し、より大きな「GLC 400 e」では最高381馬力となっている。

システム出力333馬力のディーゼルハイブリッドは、電動化された内燃機関の間に配置されている。ゼロから時速100kmまでの加速は標準で6.4秒、「GLC 400 e」は5.7秒しか必要としない。

バッテリーの容量が大幅に増えたことで、メルセデスは、最大120kmの純粋な電動航続距離を約束している。メルセデスが先代で、50kmの航続距離を約束していたことを考えると、これは画期的な躍進だ。

価格:新型GLCは58,000ユーロ弱から

そして最後には価格の問題が出てくる。現在、「GLC」は内燃機関仕様のみで、ベース価格57,632ユーロ(約806万円)の「GLC 200」を皮切りに、現在のガソリンエンジントップの「GLC 300」は最低でも68,241ユーロ(約955万円)する。

ディーゼル車(GLC 220 d)は、最低でも60,238ユーロ(約843万円)だ。プラグインハイブリッドは2022年秋に続く予定だが、メルセデスは現時点ではまだ価格を発表していない。

Text: Andreas May and Sebastian Friemel
Photo: Mercedes Benz AG