アウディは、プロジェクトの戦略的パートナーとしてザウバーを選択し、ザウバーグループの株式を取得することになった。これによりザウバーは、2026年以降、アウディが開発したパワーユニットを搭載し、アウディ ファクトリーチームとしてF1に参戦する。
アウディのF1参戦にあたって、パワーユニットはドイツのノイブルク アン デア ドナウにあるアウディのモータースポーツ コンピテンス センター(Motorsport Competence Center)で製造される。ザウバーはスイスのヒンヴィールの拠点でマシンを開発から製造まで行う。レース運営もザウバーが担当する。
「私たちの野心的なFormula 1プロジェクトのために、経験豊富で有能なパートナーを迎えることができて嬉しく思います。私たちは、ザウバーグループが最先端の設備を持っており、これまでの協力関係からチームが豊富な経験を備えていることを知っています。私たちアウディは、彼らとともに強力なチームを作ることができると確信しています」。その一例として、Audi Sportは、モータースポーツで大きな成功を収めたルマン参戦時代と、DTM(ドイツ ツーリングカー選手権)用のクラス1レーシングカーの開発において、ノイブルク アン デア ドナウから車で約4時間のヒンヴィールにある、ザウバーグループのハイテク風洞施設をすでに定期的に使用しています。
AUDI AG技術開発担当取締役 オリバー ホフマン
「アウディは、ザウバーグループにとって最高のパートナーです。私たちは、価値観とビジョンを共有しています。力強く優れたパートナーシップにより、私たちは共通の目標を達成できると信じています」
ザウバーホールディング会長フィン ラウジング
アウディは、2026年シーズンに参戦するために準備を進めており、2023年には、スタッフ、建物、技術インフラ面におけるノイブルク拠点の拡張が、ほぼ完了する予定としている。大幅に電動化が進む2026年のレギュレーションに合わせて開発されたパワーユニットをFormula 1のテストカーに搭載する最初のテストは、2025年に予定している。
1930年代にミッドシップレイアウトの「タイプA」を生みグランプリで大活躍して以来となるアウディが帰ってくる。2026年が待ち遠しい。
Text:アウトビルトジャパン
Photo:アウディ ジャパン