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アメリカのバイデン大統領の言動が米国内外で波紋を広げている。

バイデン大統領は28日、首都ワシントンで開かれた飢餓と栄養、健康に関するホワイトハウスの会議で登壇。ブルームバーグによると、壇上でおもむろに「ジャッキー、来ているか。どこだ。出席すると思っていたのだが」と語った。

バイデン氏が呼んだ「ジャッキー」とは、この会議を推進した超党派議員グループの1人、共和党のジャッキー・ワロースキー下院議員だとみられる。問題は、ワロースキー氏が今年の8月3日に亡くなっていることだ。

バイデン大統領(9/13、ホワイトハウスFacebook)

追悼の声明文を自分で出したのに…

ワロースキー氏は、8月3日、地元・インディアナ州でスタッフ2人とともに自動車事故で亡くなっている。

バイデン大統領はワロースキー氏の死にあたって、次のような声明文を出している。

ジル(編集部注・バイデン大統領夫人)と私は、インディアナ州選出の下院議員ジャッキー・ワロルスキーが、彼女のスタッフ2名とともに、本日インディアナ州で交通事故で亡くなったことにショックを受け、悲しみに暮れています。

私たちは異なる政党を代表し、多くの問題で意見が合わなかったかもしれませんが、彼女が務めていた下院財政・金融委員会での働きは、両党の議員から尊敬されていました。

ご主人のディーンさん、公務で命を落としたスタッフのザシェリー・ポッツさんとエマ・トムソンさんのご家族、そして自分たちの仲間であった議員を失ったインディアナ州第2区の人々に、深い哀悼の意を表します。

報道官は釈明も記者納得せず

バイデン氏の言動には当然、多くの疑問の声が寄せられている。ブルームバーグによると、記者からこの件について質問攻勢を受けたジャンピエール大統領報道官は「大統領はこの問題に関連する議会での貢献者の名を挙げ、同議員の素晴らしい功績を認めていた。特に大きなイベントともなれば、誰かのことが念頭に浮かんだとしてもそれほど変なことではないだろう」と述べた。

しかし、報道官のこの説明に納得しない記者から「大統領の精神的な健康状態に関することだ。説明すべきだ」と繰り返し質問される場面もあった。

日米同盟は日本の安全保障の中核で、「日本のみならず、インド太平洋地域、さらには国際社会の平和と安定及び繁栄に大きな役割を果たしている」(防衛省)ものだ。それだけに、バイデン大統領の健康状態は日本でも大きな関心を集めそうだ。

すでにこのニュースに対して、日本でも「大丈夫か?バイデン」「自分が米国民だとしたら、次の大統領選または議員を選抜する選挙では彼に票を入れることはないだろう」「アメリカの弱点になりかねない」といった声が寄せられていた。

今年11月20日に80歳の誕生日を迎えるバイデン氏。歴代大統領で最高齢での就任だった当時からの不安が広がりつつある。