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Image:iFixit

ハイテク製品の分解で知られる修理業者のiFixitは、発売されたばかりの第2世代AirPods Proの分解動画を公開。その結果について、初代AirPods Proと同じように「ほとんど修理が不可能」と説明している。もしも故障した場合は一部のパーツだけを交換することもできず、廃棄もしくは、アップル直営店などで本体交換するしかなさそうだ。

約3分ほどの動画は、元に戻せる「分解」というより「破壊」で、修理できない傷が広がり続ける印象だ。まずワイヤレスイヤホン本体をこじ開け、接着剤に埋まったZIFコネクターを取り出し、内部に詰まったドライバーユニットとバッテリーを掘り起こしている。

そしてステム(持ち手の軸)には、アンテナとH2チップが入っていることが分かる。いずれの作業も力を加え、あるいはカッターで切開したりと、強引にやるほかない。修理が想定されていないのは明らかだ。

そんな有様に、iFixitも「AirPodsは世界で最も人気のあるイヤホンですが、最も修理が難しい製品の1つでもある」とコメント。さらに「アップルはこのフラッグシップ製品を、環境保護を除くすべての分野でパワーアップさせた」「修理不能な未来のゴミを身につけることによる罪悪感を消すことができるのか?」と、散々ないわれようである。

ちなみにアップルは、マグネット部品やプリント基板などにリサイクルした素材を使っており、環境に配慮したことを強調している。これに対してiFixitは、故障した製品を捨てずに修理できるほうが環境に優しいという主張だ。

また動画では、充電ケースにある金属製のストラップ取り付け穴がLightningコネクタと溶接されていることが確認されているが、iFixitはその理由を説明していない。これに先立ち、CTスキャン会社のLumafieldは、この穴はiPhoneの「探す」アプリに対応したU1チップ(充電ケースに内蔵)用のアンテナを兼ねているのではないかと推測していた。

Image:Lumafield

総合的に見て、新型AirPods Proのワイヤレスイヤホンと充電ケースはともに、初代から大きな内部設計の変更はなく、ほぼ同じ構造を引き継いでいるようだ。かつて「ステムがなくなる」との噂話もあったが、これほど多くの部品を小さな筐体に詰め込んでいる以上、さらなるコンパクト化は困難だったのかもしれない。