【試】住民のおしっこからベンゼン検出。水道水汚染か。室蘭

室蘭市高砂町1の19世帯・事業所の水道水から、国の水質基準を超える発がん性物質ベンゼンが検出された問題で、
室蘭市が住民や事業所で働く人を対象に健康調査したところ、ベンゼンを体内に取り込んだ場合に現れるフェノール値
が一部の尿から大量に検出されたことが28日、分かった。市は水道水に混入したベンゼンとの因果関係について再調査する。

検査対象は44人で、希望した33人の血液と尿を9～10月に1人1回採取して市立室蘭総合病院で調査。
尿のフェノール値の33人の平均は1リットルあたり12・6ミリグラムの平常値だったが、このうち4人からは同40ミリグラムを
越える高い値が検出された。それぞれの数値は非公表。血液に異常はなかった。

同委員会は今後、検査結果を住民らそれぞれに知らせたうえで、血液と尿を再び採取し、水道水に混入するなどした
ベンゼンとフェノール値との因果関係を調べる。時期は未定。

ベンゼンの混入は8月、市が水質基準の2倍に相当するベンゼンを検出して発覚。その後、ENEOSと北海道エネルギーは、
両者が設置・運営する給油所の地下埋設管からベンゼンを含むガソリンが漏れ、水道管を透過して水道水に混入したとする調査結果を発表した。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/766889