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 2021年9月に発売されたミドルクラスSUVのカローラクロス。この9月で2年目を迎えるが、納期はガソリン車が半年以上(トヨタ発表)、ハイブリッドは受注殺到で納期が1年半以上に達したため、2022年5月末から受注停止が続いている。

 一方、カローラシリーズ(セダン、ツーリング、スポーツ)は10月3日に一部改良する予定だが、カローラクロスのほうはどうなっているのか? カローラクロスの今わかっている情報すべてお伝えしていこう。

文/遠藤徹
写真/トヨタ、ベストカーweb編集部

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■ひと足お先にカローラセダン、ツーリング、スポーツが大がかりなマイナーチェンジ予定

欧州トヨタが発表したカローラシリーズ2023年モデル(写真はカローラセダン)

 カローラセダン、ツーリング、スポーツは2022年10月3日にマイナーチェンジする予定。カローラクロスも追って同様の改良をする。

 しかし、現段階では、現行モデルのバックオーダーを捌かなければいけないため、2023年秋頃にマイナーチェンジをする線が有力である。2022年夏に欧州や北米でマイナーチェンジモデルが発表されているので、ほぼ同じ内容で国内仕様も改良が加えられるはずである。

 ちなみに、カローラシリーズ(セダン、ツーリング、スポーツ)のマイナーチェンジで特徴的なのは内外装のデザイン変更、ガソリン車は1.8リッター直4、NAガソリンから1.5リッター直3に変更。

 1.8リッター直4ハイブリッドはノア&ヴォクシーと同じ第5世代の1.8リッター直4ハイブリッドユニットに変更。カローラスポーツの1.2リッター直4ターボは2リッター直4に変更され、MTが廃止される。

 装備面では7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが12.3インチに拡大。9インチだったナビ画面は10.5インチディスプレイオーディオも選べる、これに、コネクティッドや最新のトヨタセーフティセンスの採用やボディカラーの再編などが行われる。

■ガソリン車は1.8リッターから2リッターへ、ハイブリッドはノア&ヴォクシーと同じ第5世代のハイブリッドシステムに

マイナーチェンジ前の現行カローラクロス(199万9000円~319万9000円)…全長4490mm×全幅1825mm×全高1620mm、ホイールベース2640mm
2022年6月に発表された北米仕様のマイナーチェンジ版カローラクロス2023年モデル(写真はXSEグレード)。日本版に近い顔立ち

 北米ではひと足早くカローラクロスのマイナーチェンジモデルが発表されているが、北米仕様と日本仕様のデザインは異なるため、参考にならないが、ヘッドライトやグリルのデザイン変更が行われる見込み。

 カローラクロスに新搭載される注目のパワートレインは、ガソリン車が1.8リッター直4(140ps/17.5kgm)から2リッター直4(170ps/20.6kgm)に変更される。

 ハイブリッド車はノア&ヴォクシーと同じ第5世代ハイブリッドシステムで2ZR-FXE型2リッターにモーターを組み合わせたリダクション機能付きシリーズパラレルハイブリッド。

 フロントモーターが95ps/18.9kgm、リアモーターが41ps/8.6kgm、システム出力140psを発生、2WD/E-FOURを用意する。1.8リッターハイブリッドユニットはWLTCモードで1~2km/Lの燃費改善とレスポンスの向上を図る見込みである。

 装備面ではメーターディスプレイがZグレードで7インチからハリアーと同じ12.3インチへ変更。Gグレードに7インチをオプション設定するほか、CD/DVDデッキを廃止し、車内WiFiの設定やコネクティッドナビの対応、最新のトヨタセーフティセンスの装備など、かなり大がかりな改良である。

 またカローラクロスにもスポーツジョンのGR SPORTが設定される予定。GR SPORTはすでに台湾で発表されているが、ブラック塗装のフロントグリルやロアグリルをはじめ、GR専用のアルミホイールやサスペンション、専用の強化ブレーキなどが装着される見込み。

■マイナーチェンジモデルの発売は約1年後にもかかわらず早くもディーラーでは先行受注を受け付けている

12.3インチのディスプレイオーディオ(写真はハリアー)

 マイナーチェンジモデルのカローラクロスのオーダーは、早くも現行モデルをベースに見積もりを取り、マイナーチェンジモデルの先行予約を受け付けている場合と、マイナーチェンジ前のガソリン車のオーダーを受け付け、現行モデルのハイブリッドのみをオーダーストップしている場合の両方がある。

 先行予約は現行モデルのカタログと価格表をベースに概算を出し、発表した時点で正式な書式に置き換えるという手法を採用して受注活動を進めている販売店もある。

 発売予定が2023年秋というのに今から受注活動を始めているのは、受注台数が多くなることが予想され、なるべく早く納車してほしいというユーザーの要望を汲んでいるためと思われる。

 現在、マイナーチェンジモデルのオーダーをした人のほとんどが最上級のハイブリッドZグレードの希望とのこと。

 マイナーチェンジモデルの受注を受け付けている首都圏のディーラーで見積書の作成を申し込むと、ハイブリッドのFF、Zグレードだと、車両本体299万円に有料色のプラチナホワイトパールマイカ、ディスプレイオーディオ、アクセサリーコンセント、パーキングサポートブレーキ&ブラインドスポットモニター、パノラミックビューモニター、ドライブレコーダー前後、フロアマット&バイザー、Tコネクトナビキット、ETC2.0などのオプション&付属品約36万5000円を付け、法定&法定外費用を含めて377万円強と出た。納期を聞いてみると、なんと2023年12月の14ヵ月待ちである。

 マイナーチェンジモデルのガソリン車FF、Zの見積もりも取ってもらった。車両本体価格264万円に有料色のプラチナホワイトパールマイカ、ディスプレイオーディオ、パーキングサポートブレーキ&ブラインドスポットモニター、パノラミックビューモニター、コーティング、盗難防止付きナンバープレート、前後ドライブレコーダー、フロアマット、サイドバイザー、Tコネクトナビキット、ETC2.0ユニット、CD・DVDデッキ、など41万円強のオプション&付属品を付け、法定、法定外費用を含めて352万円強と出た。納期は2023年10月の12ヵ月待ちだった。

 カローラクロスはカローラシリーズ全体の半分以上を占める主軸モデルとなっている。登録ベースではシリーズ全体の半分強だが、実際のマーケット評価が可能な受注ベースでは65%以上に達し、他のボディタイプであるツーリング、スポーツ、セダンを大きく引き離している。

 今後1年以内にマイナーチェンジが行われ、生産が追いつくようになれば、シリーズ全体として登録車のトップセラー争いに加わる可能性は十分にある。

 半導体不足による生産の遅延が早く回復してほしいのはもちろんだが、発売される1年前に先行予約をしなくてはいけない異常事態が早く解消してほしいものだ。

■証言:首都圏カローラ店営業関係者

ガソリン車は1.8リッターから2リッターへ、ハイブリッドはノア&ヴォクシーと同じ1.8リッターが搭載される

 「カローラクロスは先行して一部改良するほかのカローラシリーズと同様の内容で変更するようだ。パワーユニットはガソリンNAが1.8リッターから2リッターに格上げする見込みです。ハイブリッドはノア&ヴォクシーと同じ第5世代の1.8リッターハイブリッドとなるようです。これまでの受注分は改良モデルに切り替わるので、車両本体価格は5万~10万円のアップになると予想している。カローラシリーズの中心的な存在だから改良モデルを少しでも早く発売してほしいですね」。

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