GoogleはPixelスマートフォンのフラッグシップ機を発売した後、手頃な価格のaシリーズを投入することを恒例としている。それは2019年のPixel 3aから始まり、2022年のPixel 6aまで踏襲されてきた。
現在はPixel 7の廉価モデル「Pixel 7a」を準備中だが、カメラの性能向上やワイヤレス充電対応など、これまでのaシリーズよりも大幅に優れた仕様になるとの予想が報じられている。
2022年初頭から、5つのPixelデバイスが2022年秋~2023年半ばの発売に向けて準備中だと噂されてきた。そのうちコード名「Panther」と「Cheetah」は、それぞれPixel 7とPixel 7 Proとして発売済みである。また「Tangor」は2023年発売予定の「Pixel Tablet」、「Felix」は噂の折りたたみデバイス「Pixel Fold(あるいはPixel Notepad)」 だと推測されている。
米9to5Googleは、残る1つのコード名「Lynx」の正体がPixel 7aだと主張している。最新のAndroidコードからはPixel 7aが開発中であることは確実であり、これが「Lynx」だと考えるのが妥当だ、というのだ。
しかし、これまで「Lynx」関連でリークされてきた情報は、すべてaシリーズ端末としては破格の仕様である可能性を示している。まず今年8月、中国リーカーのDigital Chat Stationは、現地のFoxconnで製造される謎のPixelデバイスについて中国Weiboに投稿していた。
それによるとLynxと思しき製品は、Pixel 7シリーズと同じTensor G2プロセッサーを搭載し、セラミックボディを採用するとのこと。もし本当であれば、これまでプラスチック素材が多めに使われていたPixel aシリーズが、一般的には高級素材であるセラミックに移行することになる。
第2の情報は、ワイヤレス充電対応である。開発者のKuba Wojciechowski氏は、Lynxにワイヤレス充電用の「P9222」チップを搭載される手がかりを発見していた。もっとも、このチップは5Wの充電しかできず、イヤホン充電ケースによく使われているものだ。
最後に、カメラ性能の向上である。やはりWojciechowsk氏は、LynxにはPixel 7やPixel 7 Proと同じサムスン製「ISOCELL GN1」イメージセンサーや、ソニー製の「IMX787」望遠センサー(解像度64MP)や超広角用の「IMX712」(13MP)の2つが搭載されるかもしれないと伝えたことがある。
これまでPixel aシリーズに望遠レンズが搭載されたことはなかったが、もし実現すれば前例が破られることになる。また注目すべきは、その望遠側のセンサーが、少なくとも数値上は、Pixel 7 Proに搭載されたサムスン製GM5(1/2.55インチ、48MP)センサーを上回ることだろう。
たとえ一部であれ、廉価モデルがフラグシップの仕様を超えるとは考えにくい。が、Pixel aシリーズがワイヤレス充電に非対応であることを敬遠する声が少なからずあり、対応すれば大きな訴求力となる可能性がある。Pixel 7やPixel 7 Proとは充電速度で差を付ける(前者が最大21W、後者が最大23W)のであれば、あり得ることかもしれない。
- Source:9to5Google