9月28日、ロードレース世界選手権のMoto3クラスに参戦しているホンダ・チーム・アジアは、2023年の参戦体制を発表し、マリオ・アジと古里太陽が継続参戦することをアナウンスした。
このチームは世界で活躍するアジア人ライダーを発掘・育成する取り組みの一環としてホンダが2013年に発足し、Moto2クラスに参戦をして今まで数多くの日本人ライダーを起用してきた。そして、2016年からはMoto3クラスにもホンダ・チーム・アジアとしてエントリーしており、尾野弘樹や鳥羽海渡が参戦してきた。そして2018年からは、青山博一が2クラスのチーム監督を務めている。
そんななか、来季の参戦体制が発表され、Moto2クラスは小椋藍とソムキャット・チャントラが継続参戦することが決定した。Moto3クラスのラインアップも同時に発表され、古里太陽とマリオ・アジも継続参戦することが決定した。なお、両クラスとも監督は引き続き青山博一が務める。
古里は、今シーズンからホンダ・チーム・アジアよりMoto3クラスに参戦している2005年生まれの現在17歳の日本人ライダーだ。2020年は全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラスでランキング6位に入り、イデミツ・アジア・タレント・カップでランキング2位を獲得した。2021年はイデミツ・アジア・タレント・カップで全戦全勝してランキング首位で終え、レッドブルMotoGPルーキーズカップでランキング11位を獲得するなど、今後の活躍が大いに期待されているライダーだ。
そして古里のチームメイトのアジも、今シーズンからホンダ・チーム・アジアよりMoto3クラスに参戦しており、インドネシア出身のライダーだ。Moto3ジュニア世界選手権に参戦し、2018年イデミツ・アジア・タレント・カップではランキング5位を獲得している。
今シーズンはふたりともMoto3クラスに初参戦ということもあり、苦戦を強いられているが、お互い切磋琢磨しながら戦っている。そんなふたりがフル参戦2年目を迎える2023年も引き続き、青山博一監督が率いるホンダ・チーム・アジアからMoto3クラスを戦う。
■マリオ・アジ
「来シーズンも、Honda Team Asiaのライダーとして参戦するチャンスを掴むことができ、とてもワクワクしています。このことは、僕がトップレベルでのレースが出来ることを信じてくれているということです。今年は体の不調に悩まされました。しかし、そのような状況においても、僕は多くのことを学び、いくつかの重要なポイントも獲得し、そしてマンダリカでのフロントロウ獲得のような経験もすることができました。僕はこのチームから継続して参戦できることを幸せに思っています。来シーズンに向けては、もっと強くなれるようにシーズンオフの間にトレーニングに励みます。僕を信じてくれる全ての人に感謝します」
■古里太陽
「2023年もこのチームで参戦できるチャンスを与えてくれたホンダに感謝します。僕にとって最初のシーズンはとてもエキサイティングなものでした。それは、絶え間なく学ぶことでスタッフとの信頼関係を築き、マシンに自身を持つことができました。夏休み明けには、僕自身のライディングが成長していることを感じ始め、パフォーマンスも大きく向上することができました。もちろん、僕はもっと成長しなければなりません。そしてこのチームはそれを可能にしてくれます。この寄せられた信頼には成績で応えていくつもりです」
■青山博一監督
「出光興産ならびに全てのスポンサーの皆さまに感謝申し上げます。そして翌シーズンも共に歩めることを大変嬉しく思っています。2023年のMoto3は、引き続きマリオ・アジ選手と古里太陽選手のコンビで参戦します」
「彼らは2人共ルーキーライダーです。初年度は、仕事を熟し、絶え間なく学習し、そして成長するために、彼らは全てを捧げました。私達は来シーズン、彼らが更に成長し、どのようなパファーマンスを披露してくれるのか、これまでの進歩を止めること無く継続してくれることを楽しみにしています。チームとして可能な限りのサポートを惜しまなく提供します。そしてチームの拠点はこれまで同様にスペインに構えます。彼らと共に2023年を迎えることを今から楽しみにしています。そして素晴らしいシーズンになることを希望してやみません」