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作家の松井今朝子が、昭和初期を舞台にした歌舞伎ミステリー3部作の完結編「愚者の階梯」(集英社)を刊行した。伝統芸能を題材に、戦争に向かう社会のきな臭さや、日本特有の同調圧力の怖さを巧みに描く。「自分の中で言いたいことが最も語れた」と手応えを実感する。物語は1935年(昭和10年)、満州…