弦楽四重奏部門、日本の楽団2位 ミュンヘン音楽コン (毎日新聞)

若い演奏家の国際的な登竜門として知られるドイツの第71回ミュンヘン国際音楽コンクールで10日、日本の弦楽四重奏団「クァルテット・インテグラ」が、弦楽四重奏部門の第2位に入賞、併せて観客が選ぶ聴衆賞を受賞した。 「クァルテット・インテグラ」は2015年、三澤響果さん(24)、菊野凜太郎さん(24……

国葬に反対言える民主主義 (毎日新聞)

☆印は秀逸(仲畑貴志選) ☆国葬に反対言える民主主義 秦野 てっちゃん 大と名どこに違いがある女優 札幌 北の夢 4回目ワクチンで歳バレちゃった 栗東 定年大食 控え目に見ても来そうな第10波 長崎 マー坊 むかし習った政教分離 新潟 空夢 野党さんホントしっかりして下さい 川崎 さくらの妻 救急車呼……

西村和子・選 (毎日新聞)

ものおとの静まればまた草ひばり 越谷市 安居院半樹 <評>「また」の一語が効果的。クサヒバリの鳴く音が通奏低音のように続いているのだが、人間の耳にはこのように意識される。 街の灯の湖(うみ)に砕ける夜涼かな 横浜市 竹村清繁 <評>地形が描かれているのみならず、作者の位置も明快。「砕け……

「日本」に浮かぶ家=川野里子 (毎日新聞)

・狂ほしいほどにアジアよ 村田森田安田山田が出席簿につづく 大松達知(たつはる) あらためて思うと変な話だが、「日本じゃないみたい」は誉(ほ)め言葉だ。 私の散歩コースの小さな川のそばに洋風の新しい家々が建った。かつてフランスの植民地だったインドシナでフランス人が建てたようなおしゃれ……

/291 吉田修一 写真・王秉蒼 (毎日新聞)

ちょうどキリも良かったので、世之介は休憩することにした。 エバのことを心配していた広報の加東さんも、咲子の状況を知って安堵(あんど)したようで、 「じゃあ、私もお昼に行ってきますので」とスタジオを出ていく。 世之介はエバが淹(い)れてくれたコーヒーを飲んだ。改めて向かい合うと、 「い……

安部龍太郎「ふりさけ見れば」(404) (日本経済新聞)

翌日は芙蓉園(ふようえん)に行く予定だったが、目覚めた時から真備の体は不調を訴えていた。全身に重だるい疲れが残り、節々に鈍い痛みがある。長旅の疲れが出たのか、それとも冷たい外気にさらされて風邪をひいたのか。いずれにしろ無理ができる歳ではない。真備は翼と音麻呂に長安の名所めぐりに加……

エトルリア人の想い(5)「ブッケロ陶器」 (日本経済新聞)

紀元前7世紀?5世紀末にかけて生産されたブッケロは、エトルリア芸術の典型的な陶器で、古代地中海の国々から高い評価を受けていた。表面も割れ目も黒く、まるで金属器のような光沢を持っている。それまでの粗い未精製の粘土を使った黒釉(こくゆう)インパスト陶器の製造技術が改良され、無酸素・無煙……

井上康明・選 (毎日新聞)

百選の棚田の露の光り合ふ 島根 重親利行 <評>百選とは棚田百選だろう。この世の評判とともに、棚田の稲は実りの秋を迎え、穂先に無数の露を宿して互いに輝いている。 水底を水の翳(かげ)ゆく今朝の秋 加古川市 中村立身 <評>澄んだ川底を、光の影が揺れながら流れて行く。朝の爽やかな情景に秋……