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全身に磨きをかけた都会派コンパクトSUV

シティ派コンパクトクロスオーバーSUVとして人気を博し、一躍レクサスのベストセラーへと躍り出たUX。今回の改良では走りはもちろん、予防安全技術の機能拡充や最新マルチメディアの採用など、大幅な進化を遂げていた。

【写真9枚】大幅進化を遂げた都会派コンパクトSUV、新型「UX」の詳細を写真で見る

一番進化しているのは目には見えない部分

ボディはスポット溶接打点を20点追加することで剛性を強化。また、EPSやショックアブソーバーなどのチューニングも行なっている。

レクサス初のコンパクトクロスオーバーとして2018年に発売されたUXは、今年5月の時点でグローバル累計約25万台を販売するヒット作となった。それだけに、今回登場した進化版のUX250h/UX200も、求めたのは目先の変化などではない。実際、外観はボディカラーの追加くらいで、ほぼ従来と変わっていないのだが、一方で機能、そして走りについては最新のレクサスとして大幅なアップデートを遂げている。

試乗車はUX250h”Version L”。新型と見分けるのは外観からは簡単ではないが、室内に入れば、すぐに判別可能である。全車に12.3インチタッチディスプレイを搭載。コネクティッドナビ、音声認識機能の採用などマルチメディア機能も大幅に向上しているのだ。

一方で残念なのが、UXの特徴だったセンターアームレスト先端のオーディオスイッチが廃止になったこと。タッチディスプレイを使えばいいと言われるかもしれないが、体格問わず手元で簡単に操作できるレイアウトはUXの”らしさ”だったと思うだけに、ちょっと寂しく感じた。

試乗車のUX250h“バージョンL”は、2L直4自然吸気エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドユニットを搭載する。UX200は2L直4ガソリンエンジンとなる。

しかしながら新しいUX、一番進化しているのは、目には見えない部分である。実はそのボディ、スポット溶接を全部で20カ所増やし、剛性を高めている。その上でEPS、ダンパーの設定を変更して走りを磨き直しているのだ。

特にこの“Version L“については、足元の18インチタイヤが従来のランフラットからノーマルタイヤに変更されてもいる。乗り心地、静粛性、走りの上質感を求めての変更である。

その変化は、走り出してすぐにハッキリと体感できる。路面とのコンタクト感がとても柔らかく、どんな入力も軽やかにいなしてくれるし、ロードノイズも単に音量が小さいというだけでなく、どんな路面に対しても変化が小さい。要するに乗り味の懐が格段に増しているのだ。

ただし、高速道路のランプウェイのなどをいいペースで通過しようとすると、イン側の伸び上がりがやや不安に感じられた。ステアリングフィールも、好みもあると思うが、従来の方が切るほどに手応えを増すビルドアップ感が強かったような? 個人的には正直、快適性に振り過ぎかなと思えた。

実は後日、UX200”F SPORT”も試すことができた。こちらは18インチタイヤをランフラットのまま新開発に。リアパフォーマンスダンパー、電子制御ダンパーのAVSが標準装備とされ、さらにステアリングギアへのブレース追加も行なわれている。

新たに搭載されたタッチディスプレイは、12.3インチサイズのほか、8インチサイズもラインナップ。また、インパネ周辺のデザインやスイッチレイアウトが最適化され、使い勝手も見直されている。

走らせると、乗り心地はやはりしっとり感が増しているし、速度を上げても姿勢はフラット。操舵感も上々の文句なしの乗り味を堪能できた。すべての組み合わせを試せたわけではないが、現時点ではオススメは”F SPORT”というのが筆者の見解である。

この新しいUX、手の込んだ改良を行ないながらも今回、価格上昇はエントリーモデルで3万円、試乗車のUX250h”Version L”ではたったの8000円と、このご時世に嬉しい小幅に抑えられている。それを考えれば、文句をつける余地などないというものかもしれない。なお、BEV版のUX300eについては少し遅れてのマイナーチェンジとなるようだ。

【Specification】レクサスUX250hバージョンL
■全長×全幅×全高=4495×1840×1540mm
■ホイールベース=2640mm
■車両重量=1560kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V/1986cc
■最高出力=146ps(107kW)/6000rpm
■最大トルク=188Nm(19.2kg-m)/4400rpm
■モーター最高出力=109ps(80kW)
■モーター最大トルク=202Nm(20.6kg-m)
■燃料タンク容量=43L(レギュラー)
■燃費(WLTC)=22.8km/L
■トランスミッション=電気式無段変速機
■サスペンション(F:R)=ストラット:Wウィッシュボーン
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F&R)=225/50R18(7J)
■車両本体価格(税込)=5,192,000円

レクサスUX公式サイト

投稿 累計25万台を売り上げたレクサスUXがマイチェンで大幅進化! 最新装備で走りと快適性により磨きがかった1台を徹底レビュー!CARSMEET WEB に最初に表示されました。