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 9月12日に行われたラグナセカ・レースウェイでの第17戦で2022年の幕が閉じられたNTTインディカー・シリーズ。

 シーズン終盤まで複数のドライバーが王者を争う史上稀にみるチャンピオン争いは、最終戦でチーム・ペンスキーとチップ・ガナッシの5人のドライバーに絞られる。

 ランキングトップで臨んだウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が2014年以来2度目となるチャンピオンに輝いた。

 2022年は真っ赤なカラーリングに変更された12号車を駆り、パワーは第7戦デトロイトで今季初優勝を遂げる。その後も安定したレース展開でポイントを重ね、最終戦は3位でゴールしチャンピオンを手に入れた。シーズン序盤から安定性を重視した戦いぶりを意識したと語るパワー。デトロイト戦の1勝のみだが17戦中9戦で表彰台を獲得した。

2014年以来のインディカーチャンピオンに輝いたウィル・パワー
2014年以来のインディカーチャンピオンに輝いたウィル・パワー

 パワーとは真逆の戦いぶりとなってしまったのがランキング2位となったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)だ。

 ニューガーデンは、第2戦テキサス、そして第3戦ロングビーチを連勝し勢いづくと第8戦ロードアメリカでも勝利。オーバル、ストリート、ロードコースと異なる3つのトラックで勝利する活躍を見せる。

 一方で、リタイアなど下位に沈むレースも多く、第11戦アイオワ・レース1、そして第15戦ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイで勝利しシーズン5勝を挙げるもパワーには16ポイント届かなかった。

 インディカー最強ドライバーとして君臨するスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)も自身7度目のチャンピオン獲得を狙って最終戦に挑んだが、ストラテジーもかみ合わず下位に沈み、ランキング3位でシーズンを終えた。

 昨年のルーキー・オブ・ザ・イヤーも獲得しているスコット・マクラフラン(チーム・ペンスキー)は、開幕戦で初優勝を遂げるとミド・オハイオでも勝利。さらに第16戦ポートランドでも勝利を収め、最終戦までチャンピオンを争う飛躍のシーズンとなった。

 マクラフランはランキング4位でシーズンを終え、チーム・ペンスキーは17戦で9勝を挙げる強さを見せている。

 ディフェンディングチャンピオンのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)は、なかなか勝利を収めることができなかったが最終戦でようやく勝利。マクラフランと同ポイントのランキング5位となった。

最終戦でルーキー・オブ・ザ・イヤーを争ったデイビッド・マルーカスとクリスチャン・ルンガー
最終戦でルーキー・オブ・ザ・イヤーを争ったデイビッド・マルーカスとクリスチャン・ルンガー

 シーズン後半戦で躍進を見せ表彰台を獲得したクリスチャン・ルンガー(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)とデイビッド・マルーカス(デイル・コイン・レーシング・ウィズHMD)の争いとなったルーキー・オブ・ザ・イヤーの戦いは、最終戦で5位を獲得したルンガーのものとなった。

 また、マニュファクチャラータイトルはシボレーが獲得している。

 デイル・コイン・レーシング・ウィズ・リック・ウェア・レーシングに移籍して臨んだ佐藤琢磨。開幕戦セント・ピーターズバーグで参戦200戦目を迎えるも、今季最上位は第15戦の5位と厳しいシーズンとなり、ランキング19位で2022年を終えている。

■NTTインディカー・シリーズ2022シーズン/ポイントランキング(最終戦終了時点)

Pos. No. Driver Team Engine Point
1 12 W.パワー チーム・ペンスキー C 560
2 2 J.ニューガーデン チーム・ペンスキー C 544
3 9 S.ディクソン チップ・ガナッシ H 521
4 3 S.マクラフラン チーム・ペンスキー C 510
5 10 A.パロウ チップ・ガナッシ H 510
6 8 M.エリクソン チップ・ガナッシ H 506
7 5 P.オワード アロウ・マクラーレンSP C 480
8 7 F.ローゼンクヴィスト アロウ・マクラーレンSP C 393
9 27 A.ロッシ アンドレッティ・オートスポート H 381
10 26 C.ハータ アンドレッティ・オートスポート H 381
11 15 G.レイホール レイホール・レターマン・ラニガン H 345
12 21 R.ヴィーケイ エド・カーペンター・レーシング C 331
13 28 R.グロージャン アンドレッティ・オートスポート H 328
14 30 C.ルンガー レイホール・レターマン・ラニガン H 323
15 60 S.パジェノー メイヤー・シャンク・レーシング H 314
16 18 D.マルーカス デイル・コイン・ウィズ・HMD H 305
17 20 C.デイリー エド・カーペンター・レーシング C 267
18 06 H.カストロネベス メイヤー・シャンク・レーシング H 263
19 51 佐藤琢磨 デイル・コイン・ウィズ・RWR H 258
20 77 C.アイロット フンコス・ホーリンガー・レーシング C 219
21 48 J.ジョンソン チップ・ガナッシ H 214
22 45 J.ハーベイ レイホール・レターマン・ラニガン H 209
23 29 D.デフランチェスコ アンドレッティ・スタインブレナー H 206
24 14 K.カークウッド A.J.フォイト・レーシング C 183
25 4 D.ケレット A.J.フォイト・レーシング C 133
26 1 T.カナーン チップ・ガナッシ H 78
27 33 E.カーペンター エド・カーペンター・レーシング C 75
28 23 S.フェルッチ ドレイヤー&レインボールド・レーシング C 71
29 11 T.カルデロン A.J.フォイト・レーシング C 58
30 11 JR.ヒルデブランド A.J.フォイト・レーシング C 53
31 6 J.P.モントーヤ アロウ・マクラーレンSP C 44
32 16 S.デ・シルベストロ パレッタ・オートスポート C 34
33 98 M.アンドレッティ アンドレッティ・ハータ H 17
34 24 S.カラム ドレイヤー&レインボールド・レーシング C 14
35 25 S.ウィルソン ドラゴン・スピード C 10