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 FIAはその経営組織内に最高経営責任者(CEO)の役職を創設するという公約を守り、経験豊富な自動車会社役員のナタリー・ロビンを史上初のCEOに任命した。

 モータースポーツ運営組織であるFIAにおける指揮系統の一連の構造改革は、昨年末の選挙で会長に選出されたモハメド・ビン・スライエムからの要請で行われた。ビン・スライエムは組織の運営とガバナンス、および財務管理を改善するために、経験豊富で適格なマネージャーの採用を主張していた。

モハメド・ビン・スライエム(FIA会長)
2022年F1第7戦モナコGP モハメド・ビン・スライエムFIA会長

 これにより、CEO職にロビンがスカウトされた。ロビンは2017年1月からスイスのボルボ・カーズのCEOを務めており、それ以前にはダイムラー・クライスラーと日産でさまざまな管理職を歴任している。アメリカとスペインの二重国籍を持つロビンは、英語、スペイン語、フランス語に堪能であり、「近い将来」にジュネーブにあるオフィスで仕事を始める予定だ。

 FIAはロビンの新たな役割について、「統合管理されたFIAの経営において、運営と財務パフォーマンスを成功へ導くとともに、FIAを改革するリーダーシップのビジョンをもたらすための全体的な戦略を推進する」と説明している。それに加えて、「FIAの収益源の増加と多様化を実現して財務上の安定性を確立することで、FIA会員にさらなるリソースを提供する新たな商業的成長計画を立案する」という。

 ロビンの就任についてFIA会長のモハメド・ビン・スライエムは次のように述べている。

「ナタリー・ロビンをFIA史上初のCEOに任命することは、当連盟における変革の瞬間だと言える。彼女の豊富な経験とリーダーシップは、FIAの財務、ガバナンス、運営の改善において非常に重要だ」

「彼女は多様性と成長を実現し、経営陣としてのリーダーシップ能力を展開してきた実績がある。それはFIAと会員にとって絶大な価値を持つ財産となるだろう。彼女をチームに歓迎する」

 CEOに就任したロビンは次のように述べた。

「FIAにとってこれほど重要でエキサイティングな時期に、FIA史上初のCEOに任命されたことをうれしく思います。会員、幹部チーム、会長と協力し、すべてのスタッフの関与のもとで改革と成長のビジョンを実現することを楽しみにしています」