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 マクラーレンのランド・ノリスは、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のバンピーな路面のせいで起きたひどい頭痛を抑えるために「頭痛薬を飲まなければならなかった」と語っている。

 バンプはCOTAにおける長年の問題だ。土地の土壌の特に柔らかい部分に水が浸食し、一部の場所で地表の沈下が起きているのだ。今年初め、コース一部で大規模な研磨と再舗装が行われたが、先週末のレース開始時も地表の起伏は懸念事項のままだった。

 F1第19戦アメリカGPでは、金曜日の走行を終えたルイス・ハミルトン(メルセデス)は、硬いセッティングの新世代F1マシンで走行するのは「ひどいものだった」と語った。

「幸い、僕は歯にそれほど詰め物をしていない。もしそうしていたら、今年は全部取れてしまっただろうね。本当にバンピーなんだ」とハミルトンは語った。

 ノリスはアメリカGPの決勝で6位に入賞したが、コース上のバンプからくる不快感を和らげるために薬に頼ったことを認めた。

「今週末は本当に苦労した。僕の頭がどれだけ激しくぶつかっていたか見ただろう? 頭に打撲の傷か何かができたかもしれないから、散々だよ」

「他のマシンと比べて僕たちがましだったのかひどかったのかは分からない。でも僕は本当に苦しんでいた」

「錠剤を飲んでも結局大きな違いはないだろうが、大変な思いをしているからね」

ランド・ノリス(マクラーレン)
2022年F1第19戦アメリカGP ランド・ノリス(マクラーレン)

 コースの再舗装によりある程度の改善はもたらされたが、ノリスは昨年のマクラーレンのマシンでCOTAを走る方がはるかに快適だっただろうと考えている。

「ある部分はそれほど(バンピー)ではなかったから、対応がなされたことを本当にうれしく思う。でも再舗装されたのは半分だ。再舗装されたところは少しはましだったが、特にこういうマシンに必要なほどいい状態ではない」

「昨年のマシンだったら、僕たちに不満はなかったと思う。今年のマシンだと、あらゆることに文句を言うことになる」

 すべてのことを考慮すれば、ノリスは6位につけた自身の走りに満足しているが、一連のピットストップから挽回しなければならなかったので、厳しい午後になったという。最後のスティントでは、ノリスは最終的にアルピーヌのフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)をとらえて抜き去ることに狙いを定めた。

「特に他の4台のマシンをオーバーテイクしなければならなかったから、そうできるとは思わなかった。だから大変だったよ」

「でも今日はDRSが強力だった。バックストレートで強い向かい風が吹いた。DRSがあると、1ラップでコンマ6秒かそれ以上稼ぐことができる」

「DRSが助けになって、僕は少し楽になった。でもあまりに多くのミスをしていたら不可能だっただろうと思う」

 チェッカーフラッグまであと2周のところで、ノリスは完全に目標を達成した。

「彼(アロンソ)に近づいた時、真っ直ぐ通り過ぎたわけではなかった。僕は少し動きが取れなくなり、彼に引き離された。その後ターン11で彼はひとつミスをしたんだ。そこで僕は彼を追い抜くことができた」

「きつかったよ。接近した時もあって、僕はミラーを見た。僕たちは接触しそうになっていたようだった。でも、コース上で誰よりも信頼できるドライバーがひとりいるとしたら、結局のところそれはフェルナンドなんだ」

「彼はあと残り2周のところで競い合いたい相手ではないけれど、最もフェアで敬意がある人だ」

フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)&ランド・ノリス(マクラーレン)
2022年F1第19戦アメリカGP フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)&ランド・ノリス(マクラーレン)