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「チェック漏れ」の一寸先は……闇? 中古車購入 外装&内装&試乗時のチェックポイント【極上中古車大捜査線 Vol.04】

「中古車を買ったが、納車後すぐ壊れた」というのはよく聞く話。しかし「刑事の捜査手法」を参考に“タマ選び”を行えば、極上中古車を探し当てるのは意外と簡単なものだったりする。具体的な方法を“デカ・テイスト”でお教えしよう! 題して「極上中古車捜査大捜査線」! 最後となる第4弾では、外装・内装・試乗… いよいよ実車のチェックポイントを伝授! 中古車だって決して安い買い物じゃない! 後悔しない買い物のために、ぜひ!

※本稿は2022年9月のものです
文/伊達軍曹、写真/AdobeStock(トップ画像=Pexelscover@AdobeStock ※画像はイメージです)、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年10月10日号

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■内装・外装チェック 様々な痕跡から「ここで何が起きたのか?」を“推理”すべし

細部のチェックは刑事(デカ)の腕の見せどころ。鍛え上げた「眼力」で動かぬ証拠を積み上げながら、「ホントに買っていいヤマ(クルマ)なのか?」確証を深めていくのだ(rh2010@AdobeStock※画像はイメージです)

 いよいよ中古車の細部をチェックする。

 事件捜査では、現場に残された痕跡や遺留物などから「ここで何が起きたのか?」ということを推測するわけだが、我々中古車刑事が行うのもそれと同様である。

 さすがに遺留物はないだろうが(※たまにある)、さまざまな痕跡から、「車内で何が起きていたか?」を推理するのだ。

 といっても、売り物の中古車には隠蔽工作が……というと人聞きが悪いが、ええと、要は「商品にするための仕上げ作業」が実施済みである場合がほとんどであるため、鑑識作業は簡単ではない。

 とはいえ、例えばシフトゲート回りのパネルが小キズだらけであった場合、販売店はそのパネルのクリーニングは行うものの、「交換」はしないはずだ。

 なぜならば、内装パーツというのはけっこう高いため、小キズがあるパネルをいちいちすべて新品に交換していたら、ほとんど商売にならないからである。

 で、「普通ならばあまりキズなど付かない場所」が妙に小キズだらけな個体は、クルマというものを雑に扱うオーナーが所有していたのではないかと推測できる。

 そして人間というのはたいてい「一事が万事」なので、そういったオーナーは点検やメンテナンスについてもおそらく適当だったはず─と、比較的高い確率で推測できるのだ。

■試乗では「各部が普通に機能するか?」という“基本”に注目せよ!

「全開」にする必要はなく、したら怒られると思うが、ある程度の高回転域はチェックしたい

 いよいよ捜査も最終局面に入ってくると、「試乗」を経て購入契約締結─ということになる。

 ちなみに中古車屋は新車ディーラーじゃないし、昨年末までお台場にあったトヨタのメガウェブでもないので、「興味のある絶版車があったから買う気はないけど試乗しにきました」というのはハタ迷惑なNG行為。

 中古車試乗とは、本気で買うつもりのお客が「最終的な確認行為」として行うべきものなのだ。

 それはさておき、中古車を試乗する際に具体的にチェックすべき項目は、おおむね下のとおり。

 要するに「各部が違和感なく普通に動き、普通に走るか?」という基本的な部分を確認するのだ。

 基本さえちゃんとしていれば、あとは納車整備や追加整備でどうとでもなる場合が多い。逆に言うと基本がダメなら、そのまま“金食い虫”になりがち。注意してほしい。

●中古車の試乗時チェックポイント(各項目の解説は)
・エンジン始動に時間がかからないか?
・エアコンは利くか? 風量調整はできるか?
・パワーウィンドウは普通に動くか?
・アイドリングは安定しているか?
・ATの変速に妙に時間がかからないか?
・真っすぐ走るか?
・ステアリングを切る量と曲がる量がおおむね同じか?
・走行中、足回りから「コトコト…」的な音は出ていないか?
・ブレーキは普通に利くか?
・そのほか、全体的に「違和感」はないか?

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