ブラジルGPのスプリント予選でケビン マグヌッセンが自身初となるポールポジションを獲得した。そして最後尾がチームメイトのミック シューマッハとなる珍事。
ミック シューマッハがサンパウロでの最初の予選セッションの後、頭を下げてハース ピットを離れる間、彼のチームメイトのケビン マグヌッセンは彼の最初のポール ポジションを祝っていた。デンマーク人はヘルメットの下で目を細め、まるでインテルラゴスでの予選での快挙を信じられないかのような表情でマシンの上に立つと、本物のバイキングのように咆哮した。
143回目の挑戦でついに初のポールを獲得したハース
F1の歴史において、ハースのポールポジション獲得は、どのチームよりも時間がかかっている。さらに、アメリカのF1チームがポジションを獲得したのは1975 年のシャドウ以来となる。
ハースのチーム ボスであるギュンター シュタイナーが指揮所からガレージに向かう途中でロックスターのように称賛される中 「私のキャリアの中で最高の瞬間です、そしていつも私たちを信じてくれたジーン のおかげです」と、ジャガーのチーム代表、レッドブルのテクニカル ディレクターを務めた南チロル出身の彼は言った。
ポールポジションは、土曜日に70歳の誕生日を迎えたチームオーナーへの誕生日プレゼントとなった。
一方、マグヌッセンのポールポジション獲得により、ミック・シューマッハにとって問題になる可能性がある。来シーズンの新しい契約のためにまだ戦っているドイツ人は、予選で最下位という結果になってしまったからだ。
「エステバンとセバスチャンに速いラップをパスさせるために、アウトラップでウェットにドライブしなければならなかった。 その結果、1周目はタイヤの温度が低すぎて、2周目は速く走れる気がしませんでした」とシューマッハーは語った。
ハースチームのボスのシュタイナーは次のように警告する「ミックはこの状況を可能な限り改善するよう努めなければならない。彼がタイムアタックに出て行ったとき、スリックタイヤに少しためらっていたのかもしれない。私たちが見たものからすれば、彼はもっと速く走れたはずだ」
シューマッハの友人であるティモ・グロックも次のように批判している。「そのような状況下では、多くのリスクを負わなければならないが、彼はそれを十分にしなかったかもしれない」
「クルマのフィーリングはいい」
ミハエル シューマッハの息子に残されたすべては、スプリントで輝くことだけ。チームメイトとは全く別の世界でレースをすることになった。シューミ ジュニアが角田有希らと対戦する一方で、マグヌッセンはワールド チャンピオンのマックス フェルスタッペンと首位争いを繰り広げるのだ。「マグヌッセンは誰とでも戦うタフなファイターだ」とレッドブルズのチーフアドバイザー、ヘルムート・マルコは警戒する。
スプリントの結果によって決勝のグリッドが決まる。ケビンはどこまで善戦できるか?どうするミック!?
Text:Bianca Garloff
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