2022年F1第21戦ブラジルGPのレース終盤、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがセルジオ・ペレスに対して順位を戻さずフィニッシュしたことが話題になった。フェルスタッペンは「過去に起きたこと」を理由に順位を戻さなかったというが、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、憤るペレスに無線ですぐさま謝罪を行った。
ホーナーはレース後、今回の件について話し合いを行い、すでに最終戦に向けて集中していると明かした。そして、ペレスがドライバーズ選手権で2位を獲得するために、フェルスタッペンもチームもサポートを行うつもりだと語った。
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──レース後、どんな話し合いが行われたのですか?
クリスチャン・ホーナー代表(以下、ホーナー):私たちはチーム内でドライバーも含めて常に議論している。彼らはとてもはっきりしている。フェラーリはクルマを入れ替えなかった。我々としては、このレースを終えて、チェコ(セルジオ・ペレス)とシャルル(・ルクレール/フェラーリ)はまだ同ポイントだということ。最終戦ではチェコがドライバーズ選手権で2位になれるようチームとして最善を尽くすし、マックスもそれを完全にサポートするということだ。
──マックスがポジションを戻すことを拒否した理由を教えてください。
ホーナー:密室で話し合った内容を公にするつもりはない。密室だったが、有意義な時間だった。我々はチームとして話し合い、ドライバーたちは握手をして、いまは次のレースに完全に集中している。その後のデブリーフィングでエンジニアも含めてみんなで情報を共有した。それよりも、いま我々が取り掛からなければならないことは、なぜ今週末我々のペースがライバルたちより遅かったのかということだ。
──マックスは2連覇したいま、自分がチームよりも大きな存在だと考えているのでしょうか?
ホーナー:いや、そんなことはない。我々はチームとして働き、チームとしてレースをする。我々の目的、優先順位は、チェコをチャンピオンシップで2位にさせることができるかどうかだ。そのためにアブダビでベストを尽くすとマックスも約束してくれた。だから、チェコとシャルルは真っ向から戦うことになるし、マックスが何らかの形で手助けできるのであれば、そうするつもりだ。
──チームにとって、チェコがドライバーズ選手権で2位でフィニッシュすることはどれほど重要なことなのでしょうか?
ホーナー:チェコは1年を通して驚異的な仕事をしたし、彼はドライバーズ選手権2位に値する。チームとしてそれをサポートし、アブダビでそれを達成するためにベストを尽くすと思う。
──メルセデスやフェラーリに対してのパフォーマンスについては?
ホーナー:ジョージ(・ラッセル/ウイリアムズ)が初優勝したことを祝福する。特に第2セクターは昨日も今日も非常に強力で、なぜあのセクターで我々がパフォーマンスを落としてしまったのかを理解する必要がある。
──フェルスタッペンとルイス・ハミルトン(メルセデス)の事故については?
ホーナー:いつも言っていることだが、あのペナルティは厳しいと思う。マックスは左コーナーで前に出て、ルイスはもう少し余裕があったはずだ。レース中の出来事だっただけに、マックスだけに5秒ペナルティが科せられるのは厳しいと思う。