プリウスが話題をさらっているのは日本だけではない。欧州や北米でも発表され、その劇的な変化が大きなニュースとなっている。そこでここでは海の向こうのプリウスの動きについてお伝えしよう。日本仕様では分からなかった細かな仕様も見えてきたぞ!
文/ベストカーWeb編集部、写真/TOYOTA Europe、TOYOTA North America
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欧州ではシリーズハイブリッドを封印!
まずはヨーロッパから。化石燃料の使用や地球温暖化にもっとも敏感な地域であるだけに、トヨタは思い切った戦略に出た。なんとプリウス伝統のシリーズハイブリッドを封印し、プラグイン・ハイブリッドのみを販売するというのだ。つまり欧州では「プリウス=プラグイン・ハイブリッド自動車」となるわけで、大きなイメージチェンジを果たすと同時に、新たなライバルと戦うことにもなりそうだ。
なおトヨタは長く使っていた「PHV」という表記を換え、今後は「PHEV」に改めるもよう。三菱やマツダと足並みをそろえた格好だが、「EV」というキーワードを含んだほうが販売面でも有利と踏んだのかもしれない。
欧州で発表されたプリウスPHEVは、日本と同様イエローのボディカラーを纏っている。パワートレインのスペックも日本と同様で、148ps(111kW)を発生する2Lガソリンエンジンに160ps(120kW)を生み出す電気モーターを組み合わせ、システム出力223ps(164kW)を絞り出す。搭載されるリチウムイオン電池の容量は13.6kWで、リアシート下にコンパクトにビルトインされるため低重心を実現しているという。
ひとまず写真のみが発表された欧州仕様は、12月5日に実車が初公開されるらしい。猛スピードで電動化が進むヨーロッパで、新型プリウスがどんな存在感を示すのかに注目したい。
北米ではロサンゼルスショーの花形に!
いっぽうアメリカではどうか。こちらでは11月18日からロサンゼルス自動車ショーが開幕しており、プリウスはこのショーの目玉モデルとして注目を浴びそうだ。ちなみに同ショーにはスバルの新型インプレッサも展示される。
北米でのプリウスだが、シリーズハイブリッドとPHEVをラインナップする点は日本と同じ。とはいえ北米ではPHEV仕様に「プリウス プライム」という特別な名前を与えており、リアのバッジが「PHEV」ではなく「Prime」になる。イメージカラーも日本や欧州とは異なるグレーメタリックをまとっており、今後はこのプライムの存在はいっそう重要さを増してくるものと思われる。
グレード構成だが、シリーズハイブリッド、プライムともに「LE」「XLE」「リミテッド」という3種類がラインナップされるもよう。注目はベースグレードLEのタイヤサイズで、17インチが標準となっている。日本では公開されなかった新情報だ。いっぽうXLEは19インチアルミやパワーシート、後席カップホルダーなどが装備される事実上のメイングレードで、リミテッドは12.3インチオーディオマルチメディアタッチスクリーンやJBL製8スピーカープレミアムオーディオシステム、固定式ガラスルーフ、ステアリングヒーター、パワーバックドアなどが装備される。
もう1点のニュースは、シリーズハイブリッドにAWDモデルがアナウンスされている点。後輪はオンデマンド型のモーター駆動だが、FFの194psに対して196psとわずかにシステム出力が増しており、0-60mph加速は7秒ジャストという俊足ぶりも謳われている(FFでも7.2秒!)。これまでPHEVの加速性能ばかりが取り上げられてきたが、新型プリウスはシリーズハイブリッドでも十分に速いということだ。
というわけで新型プリウスがますます魅力的に思えてきた。地球やお財布に優しく、かつ速いという特性は、若いクルマユーザーにも十二分に刺さる。日本でも続報を楽しみに待ちたい!
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投稿 新型プリウス17インチあり!? 普通のハイブリッドも激速だぞ!! アメリカから見えたプリウスの真相 は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。