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 2022年F1メキシコGP決勝で、マクラーレンのダニエル・リカルドは7位、ランド・ノリスは9位だった。

 11番グリッドのリカルドはミディアムタイヤでのファーストスティントを長く取り、7番手に上がったところでソフトタイヤに交換し、プッシュしていくという戦略を採った。途中、11番手を走っていた角田裕毅(アルファタウリ)をオーバーテイクしようとした際に接触。角田はマシンにダメージを受けてリタイアした。

2022年F1第20戦メキシコGP 角田裕毅(アルファタウリ)とダニエル・リカルド(マクラーレン)
2022年F1第20戦メキシコGP 角田裕毅(アルファタウリ)とダニエル・リカルド(マクラーレン)

 スチュワードはこのインシデントを調査した結果、「リカルドが角田をパスしようとした試みは、タイミングが遅すぎたとともに楽観的すぎ、リカルドに完全に非がある」と判断、リカルドに10秒のタイムペナルティおよびペナルティポイント2を科した。

 しかしリカルドは入賞を諦めず、オーバーテイクを繰り返してポジションを上げていき、最終的に10秒を加算された上で7位を獲得。ファンの投票によるドライバー・オブ・ザ・デーにも選ばれた。

■ダニエル・リカルド(マクラーレンF1チーム)
決勝=7位
11番グリッド/タイヤ:ミディアム→ソフト

 ローラーコースターみたいなレースだったけど、最終的には満足できた。誰だって接触をしたくはないし、ペナルティを受けたくはないわけで、その意味でクリーンなレースだったら良かったのにとは思うよ。だから、その点でほんの少しの曇りはあるものの、それを除けばいい一日だった。終わってみれば、ペナルティを受けても順位は変わらなかったしね。

 あのペナルティは少し厳しすぎたんじゃないかな。リプレイは見たし、責任の大部分が自分にあることは認める。でも、僕はコントロールを失いかけて、ロックアップしながら飛び込んだわけではなく、ただあの場所にいただけだ。彼(角田裕毅)が少しだけエイペックスを外してくれれば、ふたりとも無事にあのコーナーを通過できただろう。だから、ペナルティは受け入れるけど、自分を責めるべき出来事だったとまでは思わない。

 トム(・ストラード、リカルドのレースエンジニア)から無線で10秒ペナルティを知らされた時には、結構落ち込んだよ。今日はペースが良くて、チャンスもあると思っていたからね。それでも、ソフトではかなり速いという手応えがあったから、余計なことは考えずにプッシュすることにしたんだ。ランド(・ノリス)が譲ってくれたおかげで、アタックを続けることができたし、前方にアルピーヌ勢が見えてきた時には「よし、ここからがゲームの始まりだ」と思った。ジョージ(・ラッセル)の前にとどまることができて、ブルーフラッグで何秒かを失いさえしなければ、彼らに勝てる可能性が十分にあるのは分かっていた。ラッセルが迫ってきたあの2、3周は、どうなることかとハラハラしたよ。でも、彼が最速ラップを狙おうとしてピットに入ったので、こちらは少し余裕を持つことができた。

 全体としては大満足だ。チームのみんな、特に今季最速の1.98秒のストップをやってのけたピットクルーに心から感謝したい!

2022年F1第20戦メキシコGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)
2022年F1第20戦メキシコGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)

■ランド・ノリス(マクラーレンF1チーム)
決勝=9位
8番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード

 いいレースだったと思う。スタートでふたつほど順位を下げてしまった。蹴り出しは悪くなかったものの、最高というほどでもなく、ターン1までの距離が長かったからだ。

 あのタイミングでピットに入ったのはユウキ(角田)をカバーするためで、そこでハードタイヤに履き替えたんだけど、あれは履くべきタイヤではなかったね。ソフトに交換したダニエルと比べると、かなりのタイムを失ってしまった。結果から言えば、ソフトに履き替える戦略の方がはるかに速かった。それでも自分なりにいい仕事をして、できる範囲で最善の結果を得たという点では満足している。

 チームとして2台でポイントを稼ぎ、アルピーヌより多く得点するという目標も達成できた。2週間後のブラジルに向けて、いったんファクトリーに戻ってハードワークを続けるよ。

2022年F1第20戦メキシコGP ダニエル・リカルドとランド・ノリス(マクラーレン)
2022年F1第20戦メキシコGP ダニエル・リカルドとランド・ノリス(マクラーレン)