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 10月4日、東京都の小池百合子都知事と、フォーミュラEオペレーションズのジェイミー・ライグルCEOは、東京都庁で2024年春のシーズン10におけるフォーミュラE東京開催に向けた協定を締結した。開催場所は東京都江東区有明の東京ビッグサイト周辺となるという。

 いよいよ日本で初となる本格的な公道レース開催へ向け、新たな一歩が踏み出された。9月20日、東京都議会で行われた令和4年第3回定例会のなかで小池都知事は「フォーミュラEの2024年の開催を目指し、関係者と協議を進めて参ります」と発言していたが、早くも10月4日、開催に向けた協定締結が都内で行われた。

 今回開催に向けて協定を結んだABB FIAフォーミュラE世界選手権は、電気自動車によるフォーミュラカーレースで、2014-15シーズンにスタート。ゼロエミッションのモータースポーツを志し、競技車両は電気モーターのみで駆動。2023年からは3世代目のシャシーが使われる。EV化をイメージづけたいヨーロッパの自動車メーカーをはじめ、多くのメーカーが参画。日本からはニッサンe.ダムスが参戦している。

 また大きな特徴として、電気自動車の普及を目指すこと、さらに騒音が少ないことなどをアピールするべく、これまでの開催はすべて世界各地の都市での市街地レース、空港や公園などを使ったレースが行われてきた。

 日本では国際規模のモータースポーツカテゴリーが公道で争われたことはほぼないが、今回、東京都は東京都は、CO2を排出しない環境先進都市『ゼロエミッション東京』の実現に向け、ZEV(ゼロエミッションビークル)の普及に取り組んでおり、フォーミュラEオペレーションズと協定を締結した。協定の概要は下記のとおりだ。

(1)東京都は、フォーミュラEが主催する2024年春の東京大会が、安全・安心に開催できるよう、協力していく(開催にはFIAの承認が必要)。
(2)フォーミュラEは、東京都のZEV普及に協力する。
(3)開催場所は、東京ビックサイト周辺とする。

 今回開催に向け来日したライグルCEOは、「小池都知事とともに、東京都とフォーミュラEのパートナーシップを発表できることを大変嬉しく、光栄に思う。我々は『ゼロエミッション東京』を支持し、2024年にフォーミュラEレースの東京都での開催を実現するためにともに取り組んでいく」とコメントした。

「東京都は、コンシューマーテクノロジーのイノベーターであり、自動車産業のリーダーであり、そして世界的な文化のトレンドセッターとして、世界でも特に象徴的な都市として広く認知されている。フォーミュラEは、東京都とパートナーシップを結び、その東京都がゼロエミッションへ向けた取り組みにおいて他者の参考になることを嬉しく思っている」

 協定の3項目目にもあるように、開催場所は東京都江東区有明の東京ビッグサイト周辺となった。いったいどんなコースが設定されるのか、2024年に向けて期待が高まるところだ。

2022年フォーミュラE第13戦ロンドンE-Prixの決勝スタート
2022年フォーミュラE第13戦ロンドンE-Prixの決勝スタート