11月4日、TOYOTA GAZOO Racingは、WRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』の会期中に、GRヤリス・ラリー2コンセプトとGRヤリスH2コンセプトのデモンストレーション走行を実施すると発表した。
11月10日(木)から13日(日)にかけて、愛知県と岐阜県の両県で開催されるラリージャパン2022。そのギャラリーステージとなる“オカザキシティSSS(SS13/14)”において、2台のコンセプトカーがラリーファンの前に姿を見せる。
GRヤリス・ラリー2は、このデモランによって世界初公開される新型車両だ。その名からラリー2規定車両のプロトタイプであることが推測できるが、事実トヨタが現在開発を行っているカスタマー向けラリーカーのコンセプトモデルであることが明らかにされた。
ラリー2規定車は、WRC2クラスやERCヨーロッパ・ラリー選手権などで使用されており、シュコダやシトロエン、Mスポーツ・フォード、ヒョンデなどがカスタマー向けモデルを販売し、顧客サポートを実施している。トヨタはWRCではこれまでトップカテゴリーにのみコミットしていたが、今後カスタマーモータースポーツにも本格的に取り組んでいくことを目指し、ラリー2マシンの開発を進めているという。
もう一台のマシンは、WRC第9戦イープル・ラリー・ベルギーでデモ走行を実施した水素エンジン車のGRヤリスH2コンセプトだ。水素を燃料とする実験的なコンセプトカーであるこのクルマも、日本のファンの前で走りを披露する。
2台のコンセプトカーを走らせるのは、ともに4度のワールドチャンピオンであるユハ・カンクネンとトミ・マキネンだ。イープルで豊田章男社長とともにH2コンセプトを走らせたカンクネン、TOYOTA GAZOO Racing WRTの前代表であるマキネンの両名は12日(土)のデイ3、SS13の競技開始前にデモンストレーション走行を実施する予定だ。
この他TOYOTA GAZOO Racingは、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの一環として、サービスパークが置かれる豊田スタジアムや岡崎のSS会場の一部で水素をエネルギー源とする燃料電池でクリーンな電力を提供し、サステナブルなモータースポーツの実現に貢献していくとしている。