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事故につながるかも!? もし運転中に睡魔におそわれたら? 知っておくべき対策

「運転中に眠くなってしまった」という経験をしたことはありますか。もし、運転中に睡魔に襲われたときは、どのようにしたら良いのでしょうか。

 今回は、運転中に睡魔に襲われたときの対策や事前にできる対策、睡魔に襲われそうになるサインについて解説します。

文/齊藤優太
アイキャッチ画像/Tom Wang – stock.adobe.com
写真/Adobe Stock

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運転中に睡魔に襲われたときの対策とは?

睡魔に襲われたときは駐車場がある安全な場所にクルマをとめて、しっかりと休憩したり仮眠をとるのがベスト(Monika Wisniewska – stock.adobe.com)

 運転中に睡魔に襲われたときの対策には、さまざまな方法があります。そのなかでも、覚えておくべき対策を3つ紹介します。その3つは次のとおりです。

・休憩場所を見つけて休む
・換気をする
・会話をしたりガムを食べたりするなど運転しながらできることをする

 では、ひとつずつ解説します。まず、「休憩場所を見つけて休む」についてです。これは、眠いのであれば無理に運転を続けないようにするということです。

 運転中に睡魔に襲われて休憩するときは、駐車場がある場所で休みましょう。車の通りが少ない道や時間帯、道幅が広い場所などで、道路の左端に寄って休憩している車を見かけることがありますが、道路は車を止める場所ではありません。そのため、道路上で休憩したり仮眠をとったりするのはやめましょう。

 次に、「換気をする」についてです。これは、車内の空気を入れ換えるということです。運転中にボーッとしてきたり、集中力が切れたりしてきたら、車内の空気を新鮮な空気に入れ換えましょう。

 最後に、「会話をしたりガムを食べたりするなど運転しながらできることをする」についてです。これは、慢性運転になりにくくする方法のひとつです。会話をしたり歌を歌ったりするなど、声を出すと眠気が紛れることがあります。また、ガムやあめを食べるなど、体を動かすのも眠気覚ましに効果的です。

 ここで取り上げたことは、一般的なことです。しかし、早く目的地に到着しなければならないといった焦りや、あと少しなら大丈夫だろうといった油断などにより、つい忘れてしまうことでもあります。

 ここで紹介した3つの方法は、睡魔に襲われたときに役立つ方法の一部です。もし運転中に眠くなったときは実践してみてください。

安心安全に運転するには? 事前にできる睡魔対策も行うべき!

 睡魔に襲われないようにするためには、事前対策も大切です。国家公安委員会が作成している「交通の方法に関する教則」にも、「運転計画を立てること」や「体調を整えること」など睡魔の事前対策ともいえる項目があります。

●運転計画を立てること

 交通の方法に関する教則「運転計画を立てること」には、次のようなことが記載されています。

・長距離運転だけでなく短区間の運転のときにも自分の運転技術と車の性能に合った運転計画を立てること
・あらかじめコース、所要時間、休息所、駐車場所などを確認しておくこと
・長時間にわたって運転をするときは2時間に1回は休息をとりましょう
・眠気を感じたら休息して眠気を覚ましてから運転を再開しましょう

 事前にルート・所要時間や駐車場を確認することは多いものの、休憩場所まで確認しておくことは少ないのではないでしょうか。ルート上に休憩する場所があるか確認しておくのも眠気が襲ってきたときの対策といえるでしょう。

 また、交通の方法に関する教則には「2時間に1回は休息をとりましょう」と記載されていますが、必ずしも2時間という決まりはありません。自分自身の体調などに応じて適宜休憩をとってください。

 疲れていたり眠かったりするときは、無理に運転を続けないようにしましょう。どうしても運転を続けなければならないときは、頻繁に休憩をとり、居眠り運転をしないよう注意しながら運転してください。

●体調を整えること

 交通の方法に関する教則「体調を整えること」には、次のようなことが記載されています。

・疲れているとき、病気のとき、心配ごとがあるときなどは、注意力が散漫になったり判断力が衰えたりする
・睡眠作用のある風邪薬や頭痛薬などを服用したときは運転を控える
・過労のときは運転してはいけない

 体調は運転に影響します。長距離・長時間運転をする予定があるときは、睡眠をしっかりとって運転中に注意力散漫にならないようにしましょう。また、副作用がある薬の服用やワクチンの接種などをしたときは、運転を控え、体調が整ってから運転するようにしてください。

 過労運転は、「過労運転等」という交通違反となります。違反点数は25点、免許の取消処分となり、欠格期間2年(過去3年以内の運転免許停止等の処分回数がゼロの場合)です。過労運転は、重大事故につながる危険な運転であるため、しないようにしましょう。

 そのほかにも交通の方法に関する教則には、夜になると疲れて注意力や視力が低下して危険な運転になることや、幹線道路・高速道路など長時間にわたり単調な運転を続けると眠くなるなど、眠気に関する注意が記載されています。

 運転をするときは、睡魔に襲われることや渋滞・混雑を考慮して、休憩場所や休憩時間を含めた運転計画を立てることが大切です。

●普段と違うことに気づけるかがポイント

 車を運転しているときに睡魔に襲われても、休憩場所までは運転を続けなければなりません。もし、休憩できる場所を探している間に眠気がピークに達してしまうと、事故になってしまうことがあります。居眠り運転で事故を起こさないためにも、体調が良いときの運転との違いにいち早く気づくことが大切です。

 例えば、信号に気づくのが遅くなっていたり、前車が発進・減速していることに気づき遅れたりしているときは要注意。集中力や注意力が低下しているサインです。普段の運転と違うことに気がついたときは、早めに休憩できる場所に入り、体調を整えるようにしましょう。

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