F1タイヤサプライヤーのピレリは、第18戦日本GPと第19戦アメリカGPの金曜フリープラクティス2回目を利用して、2023年用F1タイヤのテストを行う。この2戦のFP2では通常の60分が90分に拡大される。
ピレリは日本GPプレビューのなかで、このテストについて正式に発表し、次のように説明した。
「日本のフリープラクティス2回目は、2023年スリックタイヤのプロトタイプをテストするために90分に拡大される(同じことがアメリカGPでも行われる)。鈴鹿とオースティンでのテストは、2023年のコンパウンドの微調整を行うことが目的であり、FP2セッション全体がタイヤテストに当てられる。FP1で若手ドライバーを起用したチームは、FP2の最初の30分は自身のプログラムに取り組み、残りの時間をタイヤテストに当てることが許される」
「プロトタイプタイヤはサイドウォールにカラーが入れられていないため、容易に見分けがつく」
日本GPとアメリカGPのFP2で来シーズン用タイヤのテストを行う予定であることは、モータースポーツディレクター マリオ・イゾラが以前から明らかにしていた。このテストについて、イゾラはイタリアGPの週末にこう説明している。
「主にコンパウンドのテストを行う予定だ。60分ではなく90分にしたFP2を利用し、全20台が異なるプランで走行する。通常どおり、チームが自分たちが何をテストしているのか分からないように、ブラインドで行われる」
「我々にとって、テストの新しい機会を見つけることは重要だった。これだけの過密スケジュールであり、来年は24戦が開催される。ヨーロッパシーズンは短い。そうなるとテストのための日程を見つけ出すことはほぼ不可能だ。レースの後、火曜と水曜に残るということが難しいのだ。そのため、新しい機会を見つける必要があった」
「チームは解決法を見つけることについて非常に協力的であり、ひとつの解決法はフリープラクティスにテストを行うというものだった。チームにとっては大変なことだと分かっている。チャンピオンシップを戦っているなかで、セッション1回を失うのだ。だが、我々としては今年のものよりさらに優れた製品を来年用意することは極めて重要である」
「我々は現在の製品に満足しているが、チームがマシンの開発を進め、パフォーマンスが向上してきている。我々としてはアンダーステアを少し減らし、いくつかのコンパウンドの微調整を行う必要がある。来年がより良いチャンピオンシップになるよう正しい方向に進むため、コース上で最終的な検証を行う必要があるのだ」
日本GPの金曜は、FP1は12時から13時、FP2は15時から16時30分に開催される予定となっている。10月5日朝時点の天気予報では、7日金曜日に雨が降る確率が高くなっており、雨の場合テストがどうなるのかについては、現時点では明らかにされていない。