2023年にアルピーヌからマクラーレンに移籍し、F1にデビューすることが決まっているオスカー・ピアストリが、マクラーレンでのF1テストを行ったと、フランスメディアが伝えた。
ピアストリは今年の12月31日まではアルピーヌとの契約下にあり、契約期間が短縮されるかどうかについては明かされていない。しかし先週半ば、フランスのポール・リカールでマクラーレンの2021年型マシンにより、2日間にわたるテストを行ったようだ。
アルピーヌF1は、育成ドライバーで今年リザーブドライバーを務めるピアストリを2023年レギュラードライバーに昇格させることを決めたが、ピアストリはすでにマクラーレンと契約を結んでいた。この契約トラブルについて、FIA契約承認委員会が審査した結果、ピアストリとの契約を有しているとのアルピーヌの主張に反し、ピアストリとマクラーレンの新たな契約が有効であるとの結論を出した。ピアストリのマクラーレン移籍が確定し、彼を失ったアルピーヌは、ピエール・ガスリーと契約を結んだ。
アルピーヌはこれまでピアストリのために旧型車でのテストを頻繁に実施し、彼はバルセロナ、ポール・リカール、レッドブルリンク、シルバーストンで走行してきたが、離脱が決まったことで、その後のテストはすべてキャンセルされた。さらに、アルピーヌでの金曜フリー走行1回目への出場も取りやめになった。
しかしアルピーヌとマクラーレンは、ピアストリをマクラーレンのプライベートテストに参加させることについて合意したとみられる。ピアストリは11月2日水曜朝にポール・リカールに到着、ショートコースで走行、木曜にはグランプリレイアウトで周回を重ねたといわれている。
プライベートテストであり、関係者以外はサーキットに入ることはできず、サーキット外から、スポンサーロゴをつけないオレンジのマシンが走行しているところが目撃されたのみだった。
今回のテストについて、マクラーレンもアルピーヌもコメントしておらず、情報も公開していない。最終戦アブダビGP後にはF1ヤングドライバーテストが実施されるが、今のところ、ピアストリはそこでマクラーレンで走ることは許されていないものと考えられている。