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 WEC世界耐久選手権は11月10日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで2022年第6戦のフリープラクティス1のセッションを行い、プジョー・トタルエナジーズの93号車プジョー9X8(ポール・ディ・レスタ/ミケル・イェンセン/ジャン・エリック・ベルニュ)がトップタイムをマークした。

 前戦の第5戦富士6時間レースからおよそ2カ月のインターバルを挟み、2022年のWECはいよいよすべてのタイトルが決する最終ラウンドを迎えた。この最終戦は例年どおり土曜日の午後〜夜にかけて決勝レースが行われるため、予選は金曜日、走行開始は木曜日というスケジュールが採用されている。

 現地時間12時15分、90分間のセッションがスタート。気温25度、路面温度は34度というコンディションだ。

 セッション序盤、ハイパーカークラスでは、7号車トヨタGR010ハイブリッドをドライブする小林可夢偉が1分52秒705というターゲットタイムをセット。これを94号車プジョー9X8に新規加入したニコ・ミューラーが更新し、1分51秒413をマークする。2番手には、トヨタ8号車のセバスチャン・ブエミが続く形となる。LMP2クラスの上位勢も、1分52秒台前半のタイムを記録してくる。

 このあと導入されたFCY(フルコースイエロー)が明けたタイミングで、93号車プジョー9X8をドライブするベルニュが僚友のタイムを上回り、トップへと浮上。さらにトヨタ7号車の可夢偉も1分51秒台に入れ、3番手へとポジションを上げる。ブエミもタイムを更新して4番手に続き、この時点でプジョー2台がワン・ツー、それにトヨタの2台が続く展開となった。

 トップのベルニュはさらにタイムを縮め、1分50秒536をマーク。そして、ニコラ・ラピエールのドライブするアルピーヌ・エルフ・チームの36号車アルピーヌA480・ギブソンが、トヨタ2台の間に割って入り4番手となった。

 セッション折り返しの45分経過時点で、気温は34度、路面温度は44度まで上昇。各車は暑さのなか、セットアップと走行を重ねていく。

 その後は上位陣に目立ったタイムアップはなく、また中盤以降はアクシンデントもなくセッションは終了。結局、唯一1分50秒台に入れた93号車がトップタイムとなり、94号車が続くプジョー勢のワン・ツーとなった。3番手はトヨタ7号車、4番手にアルピーヌ36号車、5番手にトヨタ8号車という順位となっている。

 LMP2クラスでは、AFコルセの83号車オレカ07・ギブソン(フランソワ・ペロード/ニクラス・ニールセン/アレッシオ・ロベラ)が最速タイムをマーク。JOTAの38号車、プレマ・オーレン・チームの9号車と続くオーダーとなった。

 最終レースを迎えたLMGTEプロクラスでは、ポルシェGTチームの92号車ポルシェ911 RSR-19(ミカエル・クリステンセン/ケビン・エストーレ)がトップに。0.2秒差でAFコルセの52号車フェラーリ488 GTE Evoが続き、フェラーリ51号車が3番手につけている。

 LMGTEアマクラスの首位は、チーム・プロジェクト1の56号車ポルシェが奪った。星野敏と藤井誠暢も乗り込むDステーション・レーシングの777号車アストンマーティン・バンテージAMRは、クラス11番手でこのセッションを終えている。

 このあと、現地時間17時30分(日本時間23時30分)からは、90分間のフリープラクティス2のセッションが行われる。

世界選手権タイトルを懸けて最終戦に臨むトヨタGAZOO Racing8号車の平川亮
世界選手権タイトルを懸けて最終戦に臨むトヨタGAZOO Racing8号車の平川亮
プジョー・トタルエナジーズがWECハイパーカークラスに投入している93号車プジョー9X8
プジョー・トタルエナジーズがWECハイパーカークラスに投入している93号車プジョー9X8