年齢は気力の問題だと言われている。ニック・デ・フリースにとっては、他人が気にしなければ関係のないことだ。
F1イタリアGPの週末にアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)が急性虫垂炎を発症したことは、アルボンにとっては苦しみだったが、デ・フリースにとってはチャンスだった。ひとりのドライバーの不運が、デ・フリースに幸運な運命をもたらした。デ・フリースはモンツァでのF1デビューを最大限に活用して入賞を果たし、2023年のアルファタウリのシートを獲得したのだ。
予想外に27歳の“新人ドライバー”となったデ・フリースは、長年F1入りを夢見てきたが、F1に至るまでの道とかかった時間はささいなことで、タイミングよく目的地に到着することだけが重要なのだと考えている。
「誰もがそれぞれの道を行くのだから、僕の年齢や、どのようにここにたどり着いたのかということは大して重要なことではない」とデ・フリースが語ったと『F1.com』が報じた。
「結局のところ、適切なタイミングでチャンスを得ることが一番重要だと思う。僕個人としては、もちろんジェットコースターに乗っているようだったし、今チャンスを得られてよかったとさえ感じている」
「時には、自分の夢が実現する可能性は低いと思っていたかもしれないけれど、それと同時に、絶対に諦めることはなかった」
デ・フリースは今年9月のモンツァでのパフォーマンスの重要性を認めたが、あの決定的な週末においては、彼がF1ルーキーとして成熟していたことが大きな助けになったと主張している。
「モンツァには本当に圧倒されたが、同時に自分の経験と成熟度が、冷静でいるために助けになったと思う」
「最高の経験だったし、あの週末に起きたことのすべてにとても感謝している」
来シーズンのアルファタウリで、年上のデ・フリースか、より経験を積んだF1ドライバーの角田裕毅か、どちらのドライバーがお目付役になるのかは不明だ。関係がどのようになろうとも、デ・フリースは日本人のチームメイトとともに仕事をすることを楽しみにしている。
「彼がF2にいた頃、僕は彼の大ファンのひとりだったよ。彼は間違いなく面白い若手だし、意見を言うことを恐れていない。彼を見ているのは楽しいよ」
「彼にはすごい才能があってとても速い。僕たちは素晴らしい時間を過ごせると確信している。彼に合流するのが楽しみだ」