レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ニック・デ・フリースが先月のF1イタリアGPで傑出したパフォーマンスを発揮した後、彼にヘルムート・マルコに電話するよう促したと述べている。
10月8日の朝アルファタウリは、アルピーヌ移籍を決めたピエール・ガスリーの後任として、2023年にデ・フリースを起用することを発表した。一連の発表によってふたりのドライバーを取り巻くうわさには終止符が打たれ、デ・フリースは数週間前には夢にも思わなかったF1のフルタイムのシートを得た。
メルセデスのリザーブドライバーとして、また2019年のFIA F2チャンピオンおよび2020/21年シーズンのフォーミュラE世界チャンピオンとして、デ・フリースはこの2年間F1のドアを叩いてきたが、その試みはうまくいっていなかった。
今年27歳のデ・フリースは、ウイリアムズ、メルセデス、アストンマーティンでFP1の走行を任された。イタリアGPではアレクサンダー・アルボンが土曜朝に虫垂炎にかかってしまったため、ウイリアムズは彼の代役を直ちに務めるよう、デ・フリースを招集した。そしてデ・フリースは予期せぬチャンスを最大限に活用した。予選では13番手につけ、レースでは完璧な走行を見せて9位という素晴らしい結果を出し、初めての本番でのF1テストに合格したのだ。
デ・フリースはモンツァでの大活躍の翌日にフェルスタッペンに会ったが、現世界王者はデ・フリースに重要な電話を一本かけるように促した。
「僕たちはモンツァの翌日に夕食をとったけれど、僕が彼に(マルコに)電話するよう言ったんだ。何が起きるか分からないからね」とフェルスタッペンは土曜日の鈴鹿で語った。
「彼に電話をかけるのにもちょうどいいタイミングだった。おそらくヘルムートは日曜日のレースについて月曜日も興奮したままだろう。これはうまくいったし、彼のためにとてもうれしく思っている」
実際、土曜日にアルファタウリF1のチーム代表フランツ・トストが認めたところによると、モンツァの週末におけるデ・フリースの活躍を見たレッドブルは、ガスリーの後任候補に彼を検討すべきだと納得したという。マルコの方では、最初の電話での会話に続く数日間のうちにデ・フリースをオーストリアに招待し、ふたりは契約に向けた下準備を行った。
デ・フリースが“長い間F1のために懸命に努力してきた”年月を経て、ようやく才能と資格にふさわしいチャンスを掴んだことについて、フェルスタッペンは「信じられないほど素晴らしい」ことだと認めた。
「ヘルムートは何かを気に入ると大胆になる。そうして彼をマシンに乗せるような人物だ。他のチームはもう少し慎重かもしれない」
「素晴らしいニュースだ。僕たちは良い友人でもあるしね」