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 11月12日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで、2022年のWEC世界耐久選手権第6戦『バーレーン8時間レース』の決勝が始まった。

 スタートから3時間が経過した時点では、ドライバーズタイトル争いで首位に立っているトヨタGAZOO Racingの8号車GR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)がレースをリード。2番手に僅差で僚友の7号車が続き、トヨタがワン・ツー体制を築いている。

 決勝レースは現地時間14時にスタート。ポールポジションのトヨタ8号車ブエミがポジションを守るなか、8号車とタイトルを争うアルピーヌ・エルフ・チームの36号車アルピーヌA480が5番手スタートから3番手にまで一気に浮上する。

 しかし、序盤に導入されたセーフティカー(SC)が解除された後、このアルピーヌをトヨタ7号車のホセ・マリア・ロペスが抜き返し、3番手に返り咲く。

 2番手はプジョー・トタルエナジーズの93号車プジョー9X8が走行していたが、最初のピットインの際にトヨタ7号車がこれをオーバーカット。1時間が経過したところで、トヨタがワン・ツー体制を築き上げた。

 2時間経過直前には、プジョー93号車が突如1コーナー先のグリーン上にストップしてしまう。ドライブしていたディ・レスタからの無線によれば、ギヤボックストラブルのようだ。これでフルコースイエロー(FCY)が導入される。

 93号車は自力でコースに復帰するが、ピットに戻りガレージで修復を受けた。このFCY中にプジョーは94号車も一時コース上にストップするが、その後レーシングスピードに復帰し、3番手を保持している。

 首位8号車に対し7号車はギャップを詰めていき、一時は1秒以内の差となるが、3時間経過時点ではトヨタの2台は位置関係をキープしている。3番手にプジョー94号車、トヨタとタイトルを争うアルピーヌ36号車は4番手を走行中だ。

■FCYが明暗を分けたLMGTEプロのバトル

 LMGTEプロクラスでは、序盤からからフェラーリ488 GTE Evoとポルシェ911 RSR-19による激しいバトルが続いていた。

 3番手からのスタートだったポルシェ92号車がスタートで首位に立つが、フェラーリ52号車のアントニオ・フォコが50分が経過する時点までに相次いでポルシェをパス、トップに立った。

 しかし1時間を経過したところで導入されたFCYとピットインのタイミングが重なったフェラーリ51号車が、一気にトップへ立つ。同じタイミングでピットインしていたコルベット・レーシングの64号車シボレー・コルベットC8.Rも5番手から2番手へとジャンプアップした。

 その後、順位を下げていた52号車がミゲル・モリーナのドライブで再び追い上げを見せ、3時間経過を前にコルベットを抜き2番手へと浮上。フェラーリがワン・ツー体制を築いている。

 3時間経過時点で、LMP2クラスはWRTの31号車が首位。LMGTEアマクラスは、ポールポジションスタートだったアイアン・デイムスの85号車フェラーリがトップを走っている。

 星野敏がスタートを担当したDステーション・レーシングの777号車アストンマーティン・バンテージAMRは、クラス11番手を走行している。

 レースは現地時間16時50分(2時間50分経過時点)に日没を迎え、中盤からは夜の闇のなかの戦いへと突入していく。