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 関東を中心に運行している東武バスグループ。路線バスはもちろん高速バスに空港へ乗り入れるシャトルバスなど、多岐に渡る。今回は東武バスグループの全貌をご紹介。2018年3月31日現在の保有車両は、乗合762台(高速車58台、深夜急行車1台、定観車2台含む)、貸切49台、計811台となっている。

 メーカー別に見ると、日野436台、いすゞ375台で、東武鉄道直営時代の配置車両のメーカーが、現在でも踏襲されている営業所が多いという。果たしてどんな車種が運航しているのか!?

(記事の内容は、2018年5月現在のものです)
構成・執筆・写真/加藤佳一(B.J.エディターズ)
※2018年5月発売《バスマガジンvol.89》『おじゃまします! バス会社潜入レポート』より
(東武バスグループ特集 その2)


■一般路線の主力は短尺大型車 観光地向けに天窓つき中型車も

●路線バス復刻カラー

いすゞ 2KG-LV290N2 ■6000/柏230け102 西柏営業事務所/一般路線 一般路線バスのカラーは、1952年からベージュに青の縞模様、1970年からクリームと青のツートン、1985年から現行のオレンジ色。2017年には東武バスグループ創立15周年を記念して、1970年代カラーを復刻した。なお、東武バスの一般路線車は右のサイドミラーにも長いアームを採用

 一般路線車の主力は短尺の大型車。1999年にノンステップバスの増備が開始され、2006~08年にはワンステップバスも並行して採用された。また2003~08年にはいすゞ製CNGノンステップバスが足立・坂戸に、2005~08年には日野製ハイブリッドノンステップバスが三郷・大宮・上尾・川越に投入された。

 深夜急行バスには長尺ワンステップバスを使用。日光にはこの経年車が移籍したほか、同じタイプの新製配置も行われた。17年には新型エルガの長尺ノンステップバス1台が日光に配置されている。

 狭隘路線・閑散路線に運用される中型車では、1997年からワンステップバス、2003年からノンステップバスの増備を開始。11年以降はノンステップバスのみが新製されている。

 2001~04年には10.5m尺の日野HRが多数導入されたが、退役が進み現存するものはわずか。またコミュニティバス用として採用された7m尺の日野HRも、小型のリエッセやポンチョにその任務を譲って姿を消しつつある。

 観光路線にはオリジナルデザインの天窓つき中型ノンステップバスが投入され、現在は「世界遺産めぐりバス」、「スカイツリーシャトル(R)上野・浅草線」、「小江戸名所めぐりバス」で活躍中。同じカラーをラッピングされた一般型の中型車も一緒に使用されている。

■高速車はハイデッカーに統一 経年車両は日光線に

●貸切バスカラー

いすゞ 2TG-RU1ASDJ ■6003/足立230う2020 足立営業事務所/貸切 貸切バスのカラーは、1952年からベージュと青のツートン、1968年からアイボリーに青の帯3本と藤色(冷房車登場時に矢印形の塗り分けに変更)、1984年から現行の東武グループ統一デザイン。後面窓には所属営業所が略号(AD:足立、OM:大宮、KW:西柏、NK:日光)で表記されている。2018年にはリフトつきの貸切バスを導入。リフト部分の座席はスライド式になっている

 高速車はジェイバスボディのガーラ・セレガハイデッカーに統一されている。都市間路線と成田空港線にはトイレつき、「スカイツリーシャトルR東京・ディズニーリゾート線」と羽田空港線には主にトイレなしの車両を運用。トイレなしは深夜急行バスにも使用されている。

 経年高速車の一部を日光の一般路線に転用。これを考慮し、高速車の一定数を折戸仕様としてきた。しかし、日光でもバリアフリー化が開始され、高速車への折戸の採用は中止されている。

 一般貸切用車両は足立・大宮・西柏・日光に配置され、先代モデルを含むガーラ・セレガのハイデッカー・スーパーハイデッカー。

 この経年車2台が日光定期観光バスに使用されている。一部の営業所には契約貸切輸送用の中型車や小型車も見られるほか、各営業所に1台ずつ、貸切登録の大型ノンステップバスが配置されている。

都内・埼玉・千葉・日光エリアの東武鉄道沿線に生活路線を展開する東武バスグループ

投稿 1970年代カラー復活の東武バスグループ!! 観光スポットの周遊・シャトルバスや空港へのアクセスバス一挙紹介!!自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。