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 WEC世界耐久選手権は9月14日、11月12日にバーレーンのバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催する2022年シーズン最終戦(第6戦)のエントリーリストを発表した。4クラス、計37台がエントリーしている。

 2022年のWECは先日富士での第5戦を終え、残すは1レースのみとなった。最終戦はおなじみのバーレーン開催となり、決勝距離(時間)は8時間、獲得ポイントは1.5倍のレースとなる。

 エントリーリスト上の注目点は、第5戦富士に引き続き、ハイパーカークラスにグリッケンハウス・レーシングのグリッケンハウス007 LMHの姿がないことだ。富士戦についてマーケティング上の利点が少ないことを欠場理由に挙げていたチームオーナーのジム・グリッケンハウスは、同時に最終戦バーレーンでの復帰を仄めかす発言を過去にしていた。

 しかしながら、結局2戦連続でグリッケンハウスはエントリーしないことになり、この結果最高峰ハイパーカークラスはトヨタGAZOO Racingの2台のGR010ハイブリッド、プジョー・トタル・エナジーズの2台の9X8、そしてアルピーヌ・エルフ・チームのA480・ギブソンという、5台で争われることになる。

WEC第4戦モンツァ、予選ポールポジションを獲得した708号車グリッケンハウス007 LMH
WEC第4戦モンツァ、予選ポールポジションを獲得した708号車グリッケンハウス007 LMH

 最終戦では、現在同点で並ぶトヨタ8号車とアルピーヌ36号車のタイトル争いに注目が集まる。同時に、これまで特例措置としてLMP1ノンハイブリッドマシンでエントリーしてきたアルピーヌA480にとっては、これがシリーズラストランとなる予定だ。

 一方、富士戦をロジスティック上の理由から欠場したLMP2プロ/アマクラスのARCブラティスラバ44号車オレカ07・ギブソンが、バーレーンではエントリーリストに復活。これにより、LMP2クラスは富士から1台増の14台となり、4クラス全体のエントリーは37台となっている。

 LMGTEプロクラスは、このレースを持って終焉を迎える。最終戦にもAFコルセの2台のフェラーリ488 GTE Evo、ポルシェGTチームの2台の911 RSR-19、そしてコルベット・レーシングのシボレー・コルベットC8.Rという5台がエントリー。フェラーリとポルシェのタイトルをめぐる接近戦が期待される。LMGTEアマクラスも、これまで同様13台がエントリーする。

 DTMドイツ・ツーリングカー選手権とのバッティングにより、第5戦富士を欠場したドライバー3人も、バーレーンでは復帰を果たす。ニコ・ミューラーはベクタースポーツ10号車に、レネ・ラストはWRT31号車に、そしてニック・キャシディはAFコルセ54号車に、それぞれ名前が記載されている。

2022DTM第6ラウンド 第12戦を制したニック・キャシディ(レッドブル・アルファタウリ・AFコルセ/フェラーリ488 GT3)
2022DTM第6ラウンド 第12戦を制したニック・キャシディ(レッドブル・アルファタウリ・AFコルセ/フェラーリ488 GT3)

 また、富士では代役として木村武史がドライブしたプロジェクト1の56号車ポルシェ911 RSR-19では、従来どおりブレンダン・イリービの名が記載されている。

 土曜決勝となる最終戦は、木曜日から走行が始まる。決勝は11月12日(土)、現地時間14時にスタート。日没後の22時にフィニッシュを迎えるスケジュールとなっている。

■2022年WEC世界耐久選手権第6戦バーレーン8時間 暫定エントリーリスト(9月14日発表)

No. Class Team Car Driver Tyre
7 HYPERCAR トヨタ・ガズー・レーシング トヨタGR010ハイブリッド M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス
MI
8 HYPERCAR トヨタ・ガズー・レーシング トヨタGR010ハイブリッド S.ブエミ
B.ハートレー
平川亮
MI
36 HYPERCAR アルピーヌ・エルフ・チーム アルピーヌA480・ギブソン A.ネグラオ
N.ラピエール
M.バキシビエール
MI
93 HYPERCAR プジョー・トタルエナジーズ プジョー9X8 P.ディ・レスタ
M.イェンセン
J-E.ベルニュ
MI
94 HYPERCAR プジョー・トタルエナジーズ プジョー9X8 L.デュバル
G.メネゼス
J.ロシター
MI
1 LMP2 リシャール・ミル・レーシングチーム オレカ07・ギブソン L.ワドゥ
P-L.シャタン
C.ミレッシ
GY
9 LMP2 プレマ・オーレン・チーム オレカ07・ギブソン R.クビサ
L.デレトラズ
L.コロンボ
GY
10 LMP2 ベクター・スポーツ オレカ07・ギブソン N.ミューラー
R.カレン
S.ブルデー
GY
22 LMP2 ユナイテッド・オートスポーツUSA オレカ07・ギブソン P.ハンソン
F.アルバカーキ
W.オーウェン
GY
23 LMP2 ユナイテッド・オートスポーツUSA オレカ07・ギブソン A.リン
O.ジャービス
J.ピアソン
GY
28 LMP2 JOTA オレカ07・ギブソン O.ラスムッセン
E.ジョーンズ
J.アバディン
GY
31 LMP2 WRT オレカ07・ギブソン S.ゲラエル
R.フラインス
R.ラスト
GY
34 LMP2 インターユーロポル・コンペティション オレカ07・ギブソン J.スミエコウスキー
A.ブランドル
E.グティエレス
GY
35 LMP2 ProAm アルティメット オレカ07・ギブソン J-B.ライエ
M.ライエ
F.エリオ
GY
38 LMP2 JOTA オレカ07・ギブソン R.ゴンザレス
A.F.ダ・コスタ
W.スティーブンス
GY
41 LMP2 リアルチーム・バイ・WRT オレカ07・ギブソン R.アンドラーデ
F.ハプスブルク
N.ナト
GY
44 LMP2 ProAm ARCブラティスラバ オレカ07・ギブソン M.コノプカ
TBA
TBA
GY
45 LMP2 ProAm アルガルベ・プロ・レーシング オレカ07・ギブソン S.トーマス
J.アレン
R.ビンダー
GY
83 LMP2 ProAm AFコルセ オレカ07・ギブソン F.ペロード
N.ニールセン
A.ロベラ
GY
51 LMGTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo A.ピエール・グイディ
J.カラド
MI
52 LMGTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo M.モリーナ
A.フォコ
MI
64 LMGTE Pro コルベット・レーシング シボレー・コルベットC8.R T.ミルナー
N.タンディ
MI
91 LMGTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR-19 G.ブルーニ
R.リエツ
MI
92 LMGTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR-19 M.クリステンセン
K.エストーレ
MI
21 LMGTE Am AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo S.マン
C.ウルリッヒ
T.バイランダー
MI
33 LMGTE Am TFスポーツ アストンマーティン・
バンテージAMR
B.キーティング
H.シャベス
M.ソーレンセン
MI
46 LMGTE Am チーム・プロジェクト1 ポルシェ911 RSR-19 M.カイローリ
M.ペダーセン
N.ルートウィラー
MI
54 LMGTE Am AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo T.フロー
F.カステラッチ
N.キャシディ
MI
56 LMGTE Am チーム・プロジェクト1 ポルシェ911 RSR-19 B.イリービ
O.ミルロイ
B.バーニコート
MI
60 LMGTE Am アイアン・リンクス フェラーリ488 GTE Evo C.スキアボーニ
M.クレッソーニ
G.フィジケラ
MI
71 LMGTE Am スピリット・オブ・レース フェラーリ488 GTE Evo F.デゾトゥ
P.ラゲ
G.オーブリー
MI
77 LMGTE Am デンプシー・プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR-19 C.リード
S.プリオール
H.ティンクネル
MI
85 LMGTE Am アイアン・デイムス フェラーリ488 GTE Evo R.フレイ
M.ガッティン
S.ボビー
MI
86 LMGTE Am GRレーシング ポルシェ911 RSR-19 M.ウェインライト
R.ペーラ
B.バーカー
MI
88 LMGTE Am デンプシー・プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR-19 F.プアダッド
P.リンゼイ
J.ヘイレン
MI
98 LMGTE Am ノースウエストAMR アストンマーティン・
バンテージAMR
P.ダラ・ラナ
D.ピタード
N.ティーム
MI
777 LMGTE Am Dステーション・レーシング アストンマーティン・
バンテージAMR
星野敏
藤井誠暢
C.ファグ
MI